株式会社AESC茨城
プロジェクト概要
AESCは車載用リチウムイオンバッテリーメーカーとして2007年に創業、世界初となる量産型EVにバッテリーが搭載されるなど、業界の先駆けとして事業を展開してまいりました。
優れた品質と性能、そして発煙・発火などの重大インシデントゼロという高い安全性を備えたAESCのバッテリーは、様々な自動車メーカーに評価をいただいています。また市場ニーズに対応し、お客様へ製品を安定的に供給するためにグローバルで生産拠点の拡大を進めています。
持続可能な社会の実現に向け、AESCは川上から環境負荷を抑えた生産体制の構築を目指しています。
次世代バッテリーを生産していくAESC茨城には、ソーラーパネルや省エネシステムを導入し、稼働にかかる電力を100%再生可能エネルギーでまかなう予定です。この度、AESC茨城のカーボンニュートラル達成に向けた設備等導入のための資金の一部を、グリーンローンで調達することとなりました。
プロジェクトの社会的意義
自動車メーカーはネットゼロ社会構築に向けて野心的な目標を掲げています。EV普及に貢献していくために、環境負荷が低い持続可能なサプライチェーンを構築することは、EVの最重要部品であるバッテリーを生産するAESCの社会的責務です。持続可能な社会実現に向け、事業活動におけるCO2排出量を削減し、カーボンニュートラルな生産を目標に掲げています。
本プロジェクトでは、マザー工場と位置付けるAESC茨城の立ち上げにおいて、最先端の生産設備や省エネを促進するシステムを導入し、工場全体のCO2排出量の削減を図ります。既存設備より効率性の高い設備導入により生産性を向上させ、AIを活用したシステムで工場全体の使用電力を可視化・省エネ対策を進めて環境負荷の軽減を目指します。
また、当工場では将来的に使用電力をすべて太陽光発電等の再生可能エネルギーでまかない、100%カーボンニュートラルの操業を目指します。
評価結果
AESCは、2023年9月に作成したグリーン・ファイナンス・フレームワークにおいて、S&P Globalよりセカンド・オピニオンを取得しております。
今後の取り組み方について
AESCは、カーボンニュートラルを達成するためにLCA(ライフサイクルアセスメント)をモノづくりに盛り込み、カーボンフットプリントを減らす取り組みを全拠点で加速させています。
今後はAESC茨城の取り組みを各拠点へ展開し、CO2排出量の削減をグローバルで目指します。また、再生可能エネルギー利用における各サプライチェーンとの連携、環境負荷の低い原材料への置き換え、地産地消の生産体制の構築、リサイクルによる資源の循環といった取り組みも推し進めることで、事業全体の環境負荷を低減し、持続可能な社会実現に貢献していきます。
お客さまの声
AESCは車載用バッテリー企業の先駆けとして、品質と安全性、ともにトップレベルのバッテリーを量産してきました。そして気候変動への対策を進める国内外の自動車メーカーから、多くの引き合いをいただくまでに成長しました。
2026年中に生産能力をAESCグループ全体で400GWhまで引き上げ、安定的な供給網を築くために世界6ヵ国で工場を建設しており、事業拡大に向けた成長基盤が整いつつあります。
AESC茨城は最先端設備を備え、次世代バッテリー生産を担うグローバルマザー工場です。日本の技術・ノウハウを茨城から世界に広げ、今後3年でグループ全体の生産能力を現在の約20倍に拡大する見込みです。より高品質で安全なバッテリーをいかに環境負荷を抑えて生産できるか、日々ベストソリューションを模索し、加速度的に変革するモビリティ社会に貢献していきます。
今後もモノづくりの精神を胸に、日本から世界へ、さらなる飛躍を目指してまいります。
- 株式会社AESC茨城
- CEO 松本昌一