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クレジットカードが不正利用の手口|原因や対処法と合わせて解説!
2024.7.11 知っておきたい!クレジットカードのお役立ち情報
クレジットカードのタッチ決済とは、クレジットカードで決済する際に、店頭レジで決済端末にカードをタッチするだけで支払いが完了する決済方法です。
店頭でクレジットカード決済する方法には、タッチ決済のほか2つの方法があります。ひとつは端末にクレジットカードをスライドさせて出力された伝票にサインするスライド(サイン)方法、もうひとつは端末にクレジットカードを差し込んで暗証番号を入力する差し込み(暗証番号)方法です。
クレジットカードが普及しはじめた初期にはスライド(サイン)方法が主流でしたが、キャッシュレス決済技術や機能の進展とともに差し込み(暗証番号)方法、タッチ決済方法へと変化してきています。とはいえ、現在でもサインや暗証番号が必要なケースが多くあります。
タッチ決済では決済時にサインをしたり、暗証番号を入力したりする必要がありません。端末にカードをかざすだけでよく、手を触れる必要がないので非接触型決済と呼ばれることもあります。
クレジットカードのタッチ決済にはどのようなメリットがあるのでしょうか。以下で主なメリットを紹介します。
1つ目のメリットは、支払いがスピーディに完了することです。
タッチ決済では、クレジットカードを差し込んで暗証番号を入力したり、伝票にサインしたりする時間がかかりません。特に暗証番号形式の場合、番号を打ち間違えて修正に時間がかかることもありますが、そういった心配もないのは大きなメリットといえるでしょう。
また、コード決済はクレジットカードのタッチ決済と同じく非接触型決済ですが、スマートフォンでアプリを立ち上げたり、コードを読み取ったりする時間が必要であることを考えると、あらゆるキャッシュレス決済の中でもタッチ決済はスピーディだといえるでしょう。
支払い時のセキュリティ面においても安心できるメリットがあります。
例えば、クレジットカードを端末にスライドさせたり、差し込んだりする場合、クレジットカードをレジ担当者に渡して操作してもらうケースがあるでしょう。このとき、相手の悪意または不注意などによってカード番号や暗証番号が漏洩するリスクがあります。
しかしタッチ決済では自分でカードを端末にタッチさせるため、第三者にカードを手渡す必要がありません。暗証番号を盗み見られるリスクが低く、カード情報漏洩による不正利用の防止対策になります。
スマートフォンの機種・端末によっては、事前にカード情報を登録しておくことでスマートフォンでもクレジットカードのタッチ決済が可能です。
この場合、端末にスマートフォンをかざすことで決済できます。そのためクレジットカードを持ち歩かなくても買い物ができるメリットがあります。Oliveフレキシブルペイもスマホ決済に対応しています。Visaのタッチ決済/iDが使える全国のコンビニやスーパーでご利用いただけます。
クレジットカードのタッチ決済にはデメリットもあります。主なデメリットを紹介します。
クレジットカードによっては、タッチ決済ができる金額には制限があります。この利用制限額はクレジットカードの利用可能枠とは異なり、1回当たりの支払額が一定額を超えるとタッチ決済を利用できないというものです。
タッチ決済の制限額を超える金額をクレジットカードで決済したい場合には、従来の暗証番号やサインが必要な方法での決済を求められます。
暗証番号が不要なためカード情報が流出しにくいというメリットをお伝えしましたが、暗証番号が不要なことがかえってデメリットになる可能性もあります。
タッチ決済は、特に本人確認をすることもなく、端末にタッチするだけで決済できてしまうため、クレジットカードそのものやカード情報を登録したスマートフォンを紛失したり、盗難に遭った場合、第三者に勝手に使用されたりしてしまうリスクがあります。
1回当たりの支払額が一定額を超えるとタッチ決済を利用できない利用制限によって、このような場合の不正利用被害を最小限に抑えることができます。しかし、少額であっても不正利用されないようにクレジットカードやスマートフォンの紛失・盗難には日頃から細心の注意を払いましょう。
不正利用のリスクをより抑えるために、スマートフォンのロック解除には生体認証を設定し、クレジットカード本体は持ち歩かないようにするのもおすすめです。
タッチ決済をするためには、まず自分のクレジットカードがタッチ決済に対応している必要があります。
VISAなどの国際ブランドがついているクレジットカードで、近年発行されたものであればほとんどがタッチ決済に対応しています。券面に電波をイメージしたような4本波の「タッチ決済対応マーク」があるかどうか確認してみましょう。タッチ決済対応マークがあればタッチ決済が利用できます。
同様に、タッチ決済が可能な店舗であるかどうかを確かめましょう。店頭やレジに自分が所有するクレジットカードの国際ブランドとタッチ決済対応マークが表示されていれば、対応しているということになります。
決済時には、レジ担当者にタッチ決済で支払うことを伝えましょう。担当者が決済端末をタッチ決済モードに切り替えてくれます。あとはクレジットカードまたはスマートフォンを端末にタッチさせるだけです。
また、セルフレジでタッチ決済を利用する場合は、決済方法画面でクレジットカード支払いを選択します。「カードをかざしてください」などの指示に従ってカードをかざせばタッチ決済が完了します。
なお、タッチ決済に限ったことではありませんが、決済が完了したらレシートおよびクレジットカード利用票控えをもらい、金額に誤りがないか確かめることも大切です。
三井住友銀行から提供しているデジタル口座のOliveアカウントなら、カードでもスマートフォンでもタッチ決済が可能なフレキシブルペイを利用できます。フレキシブルペイはクレジットカード、デビットカード、ポイント払いの3つのキャッシュレス決済およびキャッシュカード機能が一枚のカードに集約されており、支払いモードの切り替え、管理はアプリでまとめてできるので、安心・安全・便利です。
ぜひ利用を検討されてみてはいかがでしょうか。
昨今、クレジットカードを店頭の決済端末にタッチさせるだけで支払い完了となるタッチ決済ができる店舗が増えてきています。タッチ決済は従来のスライド方法や差し込み方法に比べ、スピーディに支払いでき、支払い時のセキュリティ面も強化されているなどのメリットがあります。
しかしながら、暗証番号不要で決済ができるためカード現物の紛失・盗難などによって第三者に不正利用されるリスクもあることには注意が必要です。
セキュリティをより強化できるよう、スマートフォンでのタッチ決済もおすすめです。ロック解除に生体認証が必要となるスマートフォンにクレジットカード情報を登録しタッチ決済を行えば、クレジットカード本体を持ち歩く必要がありません。
續恵美子
ファイナンシャルプランナー(CFP®、ファイナンシャル・プランニング技能士)
生命保険会社にて15年勤務したあと、ファイナンシャルプランナーとしての独立を目指して退職。その後、縁があり南フランスに移住。夢と仕事とお金の良好な関係を保つことの厳しさを自ら体験。
渡仏後は2年間の自己投資期間を取り、地元の大学で経営学修士号を取得。地元企業で約7年半の会社員生活を送ったあと、フリーランスとして念願のファイナンシャルプランナーに。生きるうえで大切な夢とお金について伝えることをミッションとして、マネー記事の執筆や家計相談などで活動中。