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クレジットカードはコンビニで使える?メリットやカードの選び方を解説
2024.9.26 知っておきたい!クレジットカードのお役立ち情報
クレジットカードの家族カードとは、契約者(本カード会員)の家族が利用できるように、クレジットカードに付帯して発行できるカードです。
本来、クレジットカードは名義人本人でなければ利用できません。しかし、お金を支払うさまざまな場面において、家族がクレジットカードを利用できると便利な場合もあるでしょう。例えば、家族で出掛けた際にそれぞれ異なる店舗でカードを使って買い物をしたいケースなどです。本来はカードの名義人にもレジに来てもらい、決済してもらう必要があります。しかし家族カードがあれば、名義人が一緒にいなくても家族が自分自身で決済できるようになります。
家族カードを発行するには条件があります。カード会社によっても異なる場合がありますが、一般的には、本会員と生計をともにする以下に該当する人が対象です。
家族カードには以下のようなメリットがあります。
クレジットカードを申し込むと、通常、審査が行われますが、家族カードを発行する際の審査の対象は、基本的に本会員のみです。そのため、収入面などで不安があり自分自身ではクレジットカードを作るのが難しいというような場合でも、家族カードを申し込むことでクレジットカードを利用できる可能性があります。
一般的にクレジットカードにはさまざまな特典やサービスが付帯されていますが、家族カードも本会員のクレジットカードと同じ特典やサービスを受けられることが多いです。
例えば、クレジットカードの特典として、国内外の旅行中の傷害保険が付帯されていることが一般的です。旅行や出張に出かける家族がいる場合、家族カードを通じてこうしたサービスを受けられるのは大きなメリットといえるでしょう。ただし、カード会社やカードのグレードによっては、補償対象が名義人本人のみで、家族は対象にならないものもあるため注意が必要です。
家族カードの年会費は通常、無料または本会員のカードよりも安価に設定されていることが多いです。家族のそれぞれが本会員としてクレジットカードを契約するよりも、家族全体で合わせると割安になり、家計の節約につながります。
家族カードの利用分は、本会員の利用代金とまとめて請求されます。本会員の口座からまとめて引き落としされるため、家計管理が簡単になります。例えば、1人暮らしの大学生の子どもに家族カードを使ってもらえば、仕送りよりも支出の管理がしやすいでしょう。
家族カードには家計管理や利便性の面で多くのメリットがあります。しかし、申し込む際には、注意点があることも理解しておきましょう。
クレジットカードには利用限度額が設定されますが、家族カードの利用限度額は本会員の利用限度額内に含まれます。
例えば、本会員の利用限度額が100万円に設定されている場合では、本会員分と家族カードの利用合計が100万円を超えることはできません。そのため、カードを利用するごとに家族同士で報告しあったり、オンラインやアプリで随時利用明細を確認したりして家族の利用状況を把握しておく必要があります。特に、高額の買い物をする際には注意が必要です。
カード会社やカードの種類によっては、家族カードの発行枚数に上限が設けられている場合があります。例えば、本会員のクレジットカードにプラスして家族カードを1枚しか発行できないような場合、配偶者と子どものどちらか一方しか申し込みできません。
家族カードの発行可能枚数は、本会員のクレジットカードの発行会社またはカードの種類により異なります。家族カードを複数枚申し込む可能性がある場合は、あらかじめ確認してから本会員カードを申し込むことが大切です。
冒頭で、クレジットカードはカードの名義人本人しか利用できないことをお伝えしましたが、家族カードも発行された本人以外は使用できません。名義人以外の利用は禁じられており、家族間であっても共有できません。これは、万一の不正利用被害など、カードにまつわるトラブルがあったときに補償可否の判断が難しくなることなども理由の1つとして挙げられます。暗証番号も家族会員ごとに設定する必要があり、で、他者に共有することはできません。
家族カードは本会員カードに付帯されているカードのため、本会員カードの解約事由が発生したときには家族カードも解約されてしまいます。例えば、本会員が死亡したときです。また、本会員カードはそのまま継続するとしても、家族カードの発行対象から外れる際にも家族カードを解約しなければなりません。例えば、家族カードの名義人が本会員の配偶者で、両者が離婚した際などが該当します。
ここまで家族カードの特徴やメリット・注意点などについての説明を読み、どのクレジットカードで家族カードを発行すればよいか迷う人もいるかもしれません。そこで、家族カードを選ぶポイントをいくつか紹介します。
クレジットカードにはさまざまな特典やサービスが付帯されていますが、人によってはこれらの特典・サービスを利用できる場面がない、利用したいサービスが付帯されていないということもあります。まずは、どのような特典やサービスがあるかを確認し、自分や家族にとって利用価値が高そうな特典・サービスが付帯されているカードを選ぶとよいでしょう。
家族カードを含めてクレジットカードのポイント還元率を確認してみましょう。還元率が高いほど効率よくポイントを貯められます。クレジットカードの利用頻度が高い人や、家賃や光熱費などの定期的な支払いにカードを利用する人には、還元率の高いカードが特におすすめです。
本会員カードと家族カードの年会費を確認し、受けられる特典やサービス、ポイント還元とのバランスがよいものを選ぶとよいでしょう。コスト重視の人は年会費無料のカードを選ぶのがおすすめです。一方、充実した特典・サービスを重視したい人は、有料のカードの中から総合的にバランスをチェックして選ぶのがよいでしょう。
クレジットカードの家族カードは、クレジットカードの契約者と生計をともにする配偶者や満18歳以上の子(高校生を除く)、両親が利用できるカードです。発行対象となる家族への審査がないため、収入がない人でも申し込むことができます。また、本会員のクレジットカードと同じ特典やサービスを受けられることが多く、家計管理を1本化できるようなメリットもあります。ただし、カードの種類によっては家族カードの発行枚数に制限があるため、複数の家族で利用したい場合は事前に確認しましょう。家族間であっても、名義人以外の人とカードを共有できないため注意が必要です。
三井住友銀行が提供しているオールインワンカードのOliveフレキシブルペイは、キャッシュカード、クレジットカード、デビットカード、ポイント払いのうち、「クレジットカードモード」専用の家族カード発行が可能です。家族カードの年会費は、本会員カードのランクに関わらず永年無料です。また、本会員と同じ特典を受けられ、ご家族のご利用分も含めてポイントが貯まるメリットがあります。さらに、Oliveフレキシブルペイは、三井住友銀行アプリやVpassアプリで簡単に利用明細も確認できるため、家族のカード利用状況の把握や、家計管理もしやすくなるでしょう。「Oliveフレキシブルペイについての詳細はこちら。
續恵美子
ファイナンシャルプランナー(CFP®、ファイナンシャル・プランニング技能士)
生命保険会社にて15年勤務したあと、ファイナンシャルプランナーとしての独立を目指して退職。その後、縁があり南フランスに移住。夢と仕事とお金の良好な関係を保つことの厳しさを自ら体験。
渡仏後は2年間の自己投資期間を取り、地元の大学で経営学修士号を取得。地元企業で約7年半の会社員生活を送ったあと、フリーランスとして念願のファイナンシャルプランナーに。生きるうえで大切な夢とお金について伝えることをミッションとして、マネー記事の執筆や家計相談などで活動中。