30代女子お金の本音 〜「老後が不安」な30代、今から始められることは〜
「iDeCo」が節税になる! その仕組みを解説
2022.10.19 30代女子お金の本音 〜「老後が不安」な30代、今から始められることは〜
アカネ
33歳。大学卒業後、アパレル会社を経て、IT企業に勤務。東京都内で一人暮らし。年収730万円で、貯蓄額は300万円。「つみたてNISA」(年間40万円)歴2年目、半年前から「投資信託」(月1万円)もスタート。3人の中で金融知識が一番ある。
マイ
33歳。大学卒業後、飲料メーカー就職。実家暮らしの堅実女子。年収670万円で、貯蓄額は400万円。財形貯蓄を継続している。アカネのすすめで「つみたてNISA」(年間40万円)をスタート。「投資信託」(月2万円)も始めた。
リョウコ
33歳。大学卒業後就職した会社は退職し、現在はエンターテインメント企業に勤務。年収650万円で、貯蓄額は100万円程度。最近結婚したばかり。アカネ、マイと同じタイミングで「つみたてNISA」(月2万円)をスタート。
高山一恵先生
ファイナンシャルプランナー(CFPR)、1級FP技能士。株式会社Money&You 取締役。初心者でもわかりやすくをモットーに、講演、執筆、相談業務などを通して、女性の人生に不可欠なお金の知識を伝えている。
前回のシリーズはこちら
30代女子お金の本音 〜積立投資って楽しい!〜
アカネ
高山先生、今日は、老後の不安に備えるにはどうすればいいか教えていただきたくて参りました!
リョウコ
初めまして、私もご一緒させていただきます。
高山先生
3人とも、本当に熱心ですね。でも、若いうちからお金に関心を持って、準備するのはとても良いことだと思います。
マイ
私たち3人とも「つみたてNISA」を始めているし、私とアカネは半年前から「積立投資」にも挑戦しているのですが、将来のことを考えると、まだまだ不十分な気がして。
リョウコ
私は結婚したばかりで、妊娠・出産、子育てを考えると、この先同じ会社でずっと働くか不確定な部分があります。そうなると退職金もあまり期待できないし……。
アカネ
円安で物価は上がっているのに、公的年金が減額されるというニュースを見たりすると、私たちが年金を受け取る時はどうなっているの? と心配になります。
高山先生
確かに不安要素がいっぱいの世の中ですよね。とはいえ、怖がってばかりいたら今を楽しめませんから、知識を得て、正しく備えましょう。
アカネ・マイ・リョウコ
はい!
高山先生
3人が知りたいのは、「老後のお金をどう準備したらいいのか」ということですね?
アカネ
そうです。老後のために今からできることはありますか?
高山先生
それなら、「iDeCo」がおすすめですよ。
マイ
聞いたことあります。
リョウコ
同僚で始めた人がいたような……。
高山先生
「iDeCo」は、老後資金を効率的に準備できるように、2001年10月からスタートした国の制度で、歴史は20年以上。もともとは「個人型確定拠出年金」や「日本版401k」と呼ばれていたんですが、2016年に「iDeCo」という愛称がつけられ、認知度がぐんと上がりました。
アカネ
へー、そんな前からあるんですね。
高山先生
少子高齢化が進む日本では、公的年金だけで豊かな老後生活を送ることが難しくなる。そう考えた国が、「公的年金を補う老後資産を自分で準備してくださいね」という意味で整備したのが「iDeCo」です。
アカネ
自分で自分の年金を準備するんですか?
高山先生
そうです。だから年金と同じく、「iDeCo」で運用したお金は、原則60歳まで引き出せませんし、途中解約もできません。
マイ
へー! そのあたりも年金的発想なんですね。
高山先生
余談ですが、「iDeCo」を管轄するのは厚生労働省。みなさんが始めた「つみたてNISA」は金融庁が管轄だったでしょう? 管轄省庁が違うことからも、制度の意味づけが違うのがわかりますよね。以前は自営業者の加入が多い印象でしたが、今は会社員もこの制度を利用する人が増えているんです。
リョウコ
「iDeCo」は具体的にどんな制度なんですか?
高山先生
「iDeCo」は「つみたてNISA」と同様に、毎月一定額を積み立ててお金を増やしていく制度なんですが、運用商品は定期預金、保険商品、投資信託の中から選べるんです。定期預金や保険商品は安全ではありますが、個人的な意見をいえば、老後の資産を効率的に増やすという観点から、投資信託を選ぶのがベターだと思っています。
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個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」 運用商品について
アカネ
なるほど〜。投資信託なら、「つみたてNISA」や「積立投資」で経験済だからハードルが低いです。
リョウコ
でも、同じ投資信託を買うのに、「iDeCo」と「つみたてNISA」で、何が違うんですか?
高山先生
「iDeCo」と「つみたてNISA」ではメリット、デメリットがかなり違うので、詳しく説明していきましょう。まずメリットとしての大きな違いに、「iDeCo」は節税効果が高いことがあげられます。
アカネ
節税? 投資するのに、節税できるんですか?
高山先生
そうなんです。「つみたてNISA」よりも節税効果は高く、これこそが「iDeCo」の最大のメリットといえます。
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マイ
どういうことですか! 得になるってことですよね?
高山先生
20年積み立てれば、100万円以上の節税になる可能性もあるんですよ。次回、図を見ながら、詳しく解説していきましょう。
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▷ Chapter2 「iDeCo」が節税になる!その仕組みを解説
どのくらい節税できるの?会社員の私も加入できる?くわしい仕組みを解説します!
高山 一恵(たかやま かずえ)
ファイナンシャルプランナー(CFP)、一級FP技能士。株式会社Money&You取締役。
全国での講演活動、執筆、マネー相談を通じて、女性の人生に不可欠なお金の知識を伝えている。女性向けWEBメディア『FP Cafe®』や『Mocha』も運営。また、『Money&You TV』や「マネラジ。」「Voicy」などでも情報を発信している。 主な書籍には、「はじめてのNISA &iDeCo」(成美堂出版)「1日1分読むだけで身につく お金大全100」(自由国民社)」「はじめのお金の基本」(成美堂出版)「マンガと図解 はじめてのFIRE」(宝島社)などがある。
Money&You:https://moneyandyou.jp/