登場人物

  • akane1

    アカネ

    32歳。大学卒業後、アパレル関係勤務。東京都内で一人暮らし。貯蓄額は300万円。「つみたてNISA」を始めて1年と3カ月。投資の面白さを実感中。転職を機に、さらに投資額を増やそうと意気込む。

  • mai3

    マイ

    33歳。大学卒業後、飲料メーカー就職。実家暮らしの堅実女子。貯蓄額は400万円。財形貯蓄に加え、1年前に「つみたてNISA」をスタート。リスクの少ない投資をもう少し増やしたいと考え中。

  • takayama1

    高山一恵先生

    ファイナンシャルプランナー(CFPR)、1級FP技能士。株式会社Money&You取締役。初心者でもわかりやすくをモットーに、講演、執筆、相談業務などを通して、女性の人生に不可欠なお金の知識を伝えている。

これまでのお話
Chapter1 「つみたてNISA」で投資欲アップ! 増額したいけれど……
Chapter2 積み立てという方法がライフスタイルにぴったり!?

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  • takayama1

    高山先生

    まず、投資信託を選ぶ上で、ぜひ覚えておいてほしい用語が「インデックスファンド」と「アクティブファンド」です。これは、投資信託の運用方法による分類です。「インデックスファンド」とは、日本や外国の代表的な株価指数などに連動することを目指す商品のこと。

  • mai1

    マイ

    うーん。なんだかすでに難しい……。

  • takayama2

    高山先生

    日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)、アメリカの有名な株価指数であるS&P500などの株価指数と同じような値動きをする商品と覚えておくといいでしょう。「インデックスファンド」は、市場の平均点を狙うイメージです。

  • akane1

    アカネ

    日本の総理大臣が替わるというニュースが出たとき、日経平均株価が上がりましたよね。それと連動して値動きするってことですか?

  • takayama1

    高山先生

    そうですね。どの株価指数に連動した運用を目指すかにもよりますが、基本的に「インデックスファンド」のリターンは、市場全体の上昇率・下落率とほぼ同じになる傾向があります。

  • mai2

    マイ

    そうなんだぁ……。今度からきちんとニュースを見よう。

  • takayama1

    高山先生

    次に、「アクティブファンド」ですが、これは市場平均を上回るリターンを目指すものです。ですから、株価の大幅上昇が期待できる銘柄をリサーチして、厳選して投資しています。

  • akane1

    アカネ

    へー! じゃ、利益が大きいってことですね。

  • takayama3

    高山先生

    その反面、リスクも高くなります。注意が必要ですね。また、銘柄分析などに手間がかかるため、「インデックスファンド」よりも、信託報酬という手数料が高めのことが多いです。

  • mai1

    マイ

    リスクが高いのはちょっと怖いな……。

  • takayama1

    高山先生

    投資信託の運用対象は、国内の株、国内の債券、国内の不動産、外国の株、外国の債券、外国の不動産が基本です。国内の株だけに投資をしているものもあれば、外国の株だけに投資しているものもある。そのほか、1つの投資信託で国内外の幅広い地域の株と債券、不動産に投資している「バランス型ファンド」というのものあるんですよ。資産も地域も分散して投資しているため、リスクが抑えられるというメリットがあります。「インデックスファンド」の「バランス型ファンド」を選ぶと、低コストで幅広く分散投資ができるので、堅実に増やしたい人には向いていますね。

  • mai3

    マイ

    私は「インデックスファンド」の「バランス型ファンド」がいいかな。

  • akane3

    アカネ

    私は、「アクティブファンド」の中から選びたいな。

▼詳しくはこちらをチェック
投資信託の商品の選び方

  • takayama1

    高山先生

    ファンドの種類を選んだら、次に見るべきはコスト面です。@信託報酬 A購入手数料 B信託財産留保額 を確認しましょう。

  • mai2

    マイ

    コストってなんですか? 「つみたてNISA」では手数料がかからなかったので……。

  • takayama1

    高山先生

    「つみたてNISA」でも信託報酬は支払っていますよ。運用で増えた分から信託報酬が差し引かれてみなさんの利益になっているんです。ぜひ保有中の商品を確認してみてください。信託報酬とは、ファンドの保有中にかかる手数料のことで、ファンドにより変わりますが、1%以下のものを選ぶのがおすすめです。

  • akane1

    アカネ

    へー。1%以下ですね。(携帯でSMBCの画面を確認)私が今「つみたてNISA」で買っているものは、0.176%ですね。

  • mai3

    マイ

    私は0.6378%だわ。

  • takayama1

    高山先生

    次に購入手数料ですが、初心者は「なし」という商品から探してみると良いでしょう。実は手数料がかかっても優秀な商品はあるのですが、それは慣れてきて幅広く見られるようになってからでも遅くはありません。ちなみに、「つみたてNISA」の商品は、基本、購入手数料がかかりません。

  • akane2

    アカネ

    なるほど。

  • takayama1

    高山先生

    信託財産留保額は、売却するときにかかる手数料です。購入手数料と信託財産留保額は、売買するときの一度だけ支払うものなので、重視すべきコストは、ファンドを保有中に継続してかかる信託報酬ですね。

  • akane1・mai3

    アカネマイ

    わかりました。

  • takayama2

    高山先生

    コストを確認したら次にチェックしたいのが純資産総額です。純資産総額とは、ファンドの規模を表すもので、資産の時価総額のことをいいます。購入する人が多かったり運用が順調だったりすると資産は増えるため、純資産総額が5年以上右肩上がりに増えているものが安心できると思います。

  • mai2

    マイ

    どこを見ればいいんですか?

  • takayama1

    高山先生

    各ファンドの「交付目論見書」や「運用レポート」などを見ればわかりますよ。

  • akane1

    アカネ

    純資産総額が下がっているのはダメなんですか?

  • takayama3

    高山先生

    一概にダメとはいえませんが、継続して純資産総額が減っている場合には、解約によって資金が流出し減少していることが考えられるので、あまりおすすめしません。純資産総額が減って金額が小さくなってしまうと、機動的な運用ができなくなるため、運用が止まってしまう場合もありえるんです。純資産総額はできれば、50億円以上あるといいですね。

  • mai1

    マイ

    えー! 怖い!

  • takayama2

    高山先生

    怖がる必要はありません。購入前にきちんとチェックして、購入してからも定期的に確認すればいいだけですから。

  • akane1

    アカネ

    定期的に確認するのは、今もやっているから大丈夫だと思います。

  • takayama3

    高山先生

    また、長期運用を考えているお二人には今すぐ必要な情報ではないですが、ファンドを売却する場合は、税金がかかることも忘れてはいけません。

  • mai2

    マイ

    税金って、いくらくらいかかるんですか?

  • takayama3

    高山先生

    売却益の20.315%です。たとえば利益が10万円出たとしても、2万315円は税金として支払わないといけません。純粋な利益は、7万9,685円ということになりますね。

  • akane1

    アカネ

    そんなに税金で支払わないといけないんですか!?

  • takayama2

    高山先生

    残念ながら、それは変えられません。だから、むやみに売却はしないほうがいいんです。できるだけ長期で運用することを心がけましょうね。

  • mai3

    マイ

    「つみたてNISA」は、非課税だからまるまる利益になっているんですもんね。やっぱり、すごい。

  • takayama1

    高山先生

    恵まれた制度ですよね。だからこそ、一人1枠、年間40万円が上限とされているのですが。お二人はすでに「つみたてNISA」で口座をつくられているのでご存じだと思いますが、新しく口座をつくる場合、3つの種類の中から選びます。覚えていますか?

  • akane1

    アカネ

    どうだったかな? アドバイス通りに口座を開いたので、忘れてしまったかも……。もう一度教えていただいていいですか?

  • takayama2

    高山先生

    口座は、一般口座か、特定口座(源泉徴収あり)、特定口座(源泉徴収なし)の3つあります。みなさんのような会社員は特定口座(源泉徴収あり)を選びましょう。

  • mai1

    マイ

    何が違うんでしたっけ?

  • takayama1

    高山先生

    先ほどお話ししたように、通常、売却した利益は、その年に確定申告をして税金を支払わなければなりません。けれど特定口座(源泉徴収あり)なら、銀行や証券会社が「年間取引報告書」というものをつくってくれ、確定申告の必要がないんです。

  • akane2

    アカネ

    たしかに、そんな説明を受けていたような……。手続きしなくていいのはラクですね。会社員の私たちは普段、確定申告なんてし慣れないですし。

  • mai3

    マイ

    「積立投資」について、だいぶ理解できてきたね。

  • akane1

    アカネ

    次は具体的に、私たちの収入で予定している投資金額が無理のないものなのか高山先生にジャッジしてほしいです!

▷Chapter4 自分のライフスタイルに合ってるか検証しなくちゃ
自分のライフスタイルに合ってるか、検証。積立投資をはじめてみよう!

  • 2021年12月現在の情報です。今後、変更されることもありますのでご留意ください。

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