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定年後に「マイホームを快適にする」夢、いくらかかる?
2022.10.19定年後の夢、How Much?
まずは、海外旅行にかかる費用から。観光省の「観光白書」によると、コロナ禍前の2018年に日本からの訪問者数が多かった国は、上位から順に、米国、中国、韓国、台湾、タイでした※1。
そこで「毎年、米国(ハワイ)へ旅行」、「毎年、アジア各国へ旅行」の2パターンの費用をシミュレーションしてご紹介します。
ツアー料金※2(5日間) | 約300〜600万円 |
ツアー料金※2(4日間) | 約160〜185万円 |
一方、国内旅行を楽しむ場合はどうでしょう? 「毎年、沖縄旅行」と「毎年、東北旅行」をした場合をシミュレーションしてみました。
ツアー料金※2(3泊4日) | 約80〜185万円 |
ツアー料金※2(2泊3日) | 約65〜140万円 |
現役時代は旅行のハイシーズンにしか休暇をとれなかった人も、定年後は自由にスケジュールを組むことができます。 閑散期(いわゆるオフシーズン)を狙って旅程を組んだり、交通各社の「シニア割」などを上手に活用したりしながら、おトクに旅行を楽しめるのも定年後ならではです。
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定年後に「毎年、旅行をする」夢、いくらかかる?
一般的なテレビがあれば、ドラマを飽きるまで楽しむことはできますが、お気に入りのドラマや映画をより大画面で楽しむためには、いくらくらいかかるでしょう。
できるだけお金をかけないで、DIY(Do it yourselfの略)で部屋をリフォームしてホームシアタールームをつくる場合をシミュレーションしてみました。
ホームプロジェクター※3 | 約125,000円 |
スピーカー※3 | 約35,000円 |
壁紙の張り替え費用※4 | 約12,000円 |
合計 | 約172,000円 |
参考にしたプロジェクターは、スマホやPC、スピーカーと無線で接続でき、6畳ほどの部屋で100インチ程度の投写ができるもの。動画配信サービスを活用すれば、インターネットを介して、いつでも大画面の動画を迫力ある音響とともに楽しめるでしょう。壁紙の張り替えは、初心者用の安価なキットが販売されています。
自分の手でリフォームすることで、達成感や満足感も得られます。ただし、リフォーム作業をする際や大音量で観賞する際は、近隣への騒音への配慮を忘れないように。
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定年後に「マイホームを快適にする」夢、いくらかかる?
グルメの楽しみは、十人十色。自炊やお取り寄せをして家庭でグルメを楽しむ方法もあれば、人気のお店に出向き外食を楽しむ方法もあります。また、旅先でご当地グルメを満喫する「グルメツアー」に行きたいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでまず、月1回、近場のグルメを食べ歩きする場合の費用をシミュレーションしました。
下の表は横にスクロールできます
食べ歩き例 | 金額 | 交通費 |
---|---|---|
横須賀海軍カレー | 約1,400円 | 約1,640円 (東京駅・横須賀中央駅 往復) |
月島もんじゃ | 約2,500円 | 約680円 (東京駅・月島駅 往復) |
江の島しらす丼 | 約1,500円 | 約2,300円 (東京駅・片瀬江ノ島駅 往復) |
川越太麺やきそば | 約500円 | 約1,340円 (東京駅・川越駅 往復) |
1回の平均 | 約2,965円 | |
1年間の合計 | 約35,580円 (2,965円×12ヵ月) |
近場に月1回出かける程度であれば、年間の出費は3〜4万円と、それほど多くはないでしょう。月2回でも年間の出費は6〜8万円程度ですみます。
続いて、国内のグルメツアーに年2回行った場合をシミュレーションしました。
下の表は横にスクロールできます
グルメツアー | 金額 |
---|---|
長崎県壱岐島(2泊3日) 絶景宿に連泊!「壱岐牛」「壱岐鮑」に舌鼓 |
約250,000〜290,000円 |
北海道(2泊3日) 毛ガニ1杯付き!絶品海の幸めぐり |
約69,900〜139,900円 |
1年間の合計 | 約319,900〜429,000円 |
グルメツアーに行く場合は、1回あたりにまとまったお金が必要ですが、その土地の文化や歴史に触れられるのも魅力の1つ。グルメがきっかけとなり、人生をより豊かで、奥深いものにしてくれるのではないでしょうか。
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定年後に「グルメを楽しむ」夢、いくらかかる?
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ミライのお金が、「みえる」「わかる」オーダーメードのマネープランニング
家計管理の基本は、収入の範囲内で暮らすこと。これは現役時代も定年後も同じです。定年後の長い時間を充実させるには、自分の楽しみには予算をとり、不要な支出は減らすなど、家計にメリハリをつけることが大切ではないでしょうか。
これまで家計簿をつけたことがない人も、まずは大まかでも良いので毎月の収入と支出を把握して、今後のお金の見通しを立ててみましょう。
旅行など大きなお金を使う楽しみには、貯蓄や退職金を切り崩す必要もあります。今後、家のリフォームや医療費などにどの程度かかるかもチェックして、計画を立てておきましょう。
元気で働きたいという気持ちがあれば、仕事をしてお金を稼ぐという選択肢もあります。また、貯蓄や退職金など、当面の生活に困らない余裕資金がある場合は、資産運用に回すのも一つの手。
定年後の運用では、投資信託などリスクを分散できる商品で、“守りながら増やす”という視点がポイントです。「投資する商品」や「投資する地域」、さらに「投資する時期」を分散することで、リスクを分散する効果が期待できます。
資産運用では、通常、運用で得た利益には20.315%の税金がかかりますが、それが非課税になる「NISA(ニーサ)」または「つみたてNISA」といった制度がおすすめです。前者は年間120万円(2024年からはじまる新・NISAでは122万円)までを5年間、後者は年間40万円までを20年間運用できます。
つみたてNISAは名前の通り、定期的な積み立てができる制度ですが、NISAでも一括購入せず、時期を変えて購入することで、時間による分散効果が期待できます。定年後の資産運用では、こうした優遇制度の活用も検討してみてはいかがでしょう。
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NISA(少額投資非課税制度)とは
執筆:ファイナンシャルライター 瀧 健
『PRESIDENT Online』などの経済系Webメディアでも多数の執筆協力経験をもつ。ライフプランや資産運用の提案が得意。自らも株式・債券・投資信託などの運用を行っている。社会保障にも詳しい。