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定年後の3大楽しみとは? かかる費用もシミュレーション
2020.7.1定年後の夢、How Much?
たとえば、お客さんで賑わう喫茶店のマスターとして、充実した第二の人生を過ごしたいと考えたことはありませんか?
自宅を改装して喫茶店やカフェを開業する場合、いくらくらいかかるのでしょう。
内装工事諸費用 | 300万円〜500万円程度 |
什器・備品費 | 約200万円 |
その他 (仕入、広告宣伝など) | 約30万円 |
合計 | 530万円〜 |
自宅を改装して喫茶店を開業する場合にかかる費用は、530万円〜という計算となりました。また、店舗を借りて開業した場合も試算してみたところ、約910万円という結果でした。
上記はあくまで開業資金です。開業したからといってすぐに利益がでるとは限らないので、運転資金も準備しておくなど、事業計画を入念に考えておきましょう。
一方、初期コストをあまりかけずに起業する方法もあります。たとえば、「クラウドソーシング」で働くプラン。仕事を依頼したい企業と、仕事を請け負いたい個人が、インターネットなどを介して契約するスタイルで、いわゆるフリーランスでの仕事です。
ブログ記事の執筆、システム開発、アプリ開発、ウェブ制作、デザイン、翻訳、データ入力など、幅広い仕事があります。
はじめる際にかかる費用としては、パソコンなどの機器購入費、インターネット接続・利用料など、15万円程度といったところです。
定年後の起業では、これまで培ってきたスキルや経験も、すべて資本になります。資格や趣味のノウハウを活かせる仕事が見つかれば、活躍の場を広げていけるでしょう。
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定年後に「好き」を仕事にする夢、いくらかかる?
定年後の趣味や教養としてはもちろん、セカンドキャリア形成としても注目されている「学び直し」。
スキルを身に付け、再就職やボランティア活動などに活かすことで、さらにやりがいに満ちた日々につながるのではないでしょうか。
あるシニアを対象にした調査では、3人に1人が「学び直し」の意欲があるとのこと。学びたいことの上位は、1位「語学」、2位「歴史」、3位「パソコン・インターネット」でした。
そこで、「英会話教室(語学)」とセカンドキャリアを見据えたスキルが身につく「プログラミングスクール(パソコン・インターネット)」に、週1回程度通った場合をシミュレーションしました。
英会話教室 (週1回程度×1年間、グループレッスン想定) |
約10万円〜※1 |
プログラミングスクール (週1〜2回程度×半年間) |
約20万円〜※2 |
また、英会話・プログラミングともに、教室に通う方法だけでなく、インターネット上で受講できるサービスもあります。割安な場合が多いため、費用を抑えたい場合に利用するのも1つの手ですね。
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定年後に「学び直し」する夢、いくらかかる?
最後は、健康を保つためにかかるお金についてです。セカンドライフにやりがいを見つけ、イキイキと過ごすためのベースとなるのが、心身の健康でしょう。
まずは、週1回程度、フィットネスクラブに通って健康づくりをした場合の費用をシミュレーションしました。
月会費 | 6,270円〜 |
初回登録料 | 6,600円〜 |
年間合計 | 約80,000円 |
月会費 | 20,900円〜 |
初回登録料 | - |
年間合計 | 約250,000円〜 |
月会費 | 6,270円〜 |
初回登録料 | - |
年間合計 | 約75,000円 |
フィットネスクラブというと、激しい運動や筋肉トレーニングを想像されるかもしれませんが、シニア向けのプログラムや女性専用の体操教室など、さまざまなプログラムがあります。
そして、適度な運動とともに、定期的に取り入れたいのが「健康状態のチェック」。
健康状態の確認や生活習慣病のチェックを目的に行う「健康診断」、健康診断よりも検査内容項目が多く、生活習慣病以外の病気やがんの早期発見などが期待できる「人間ドック」があります。今回は、人間ドックの費用をシミュレーションしました。
標準的な検査(日帰り) | 約30,000円 |
問診 | - |
一般計測 | 身長・体重・BMI・体脂肪率・視力・聴力など |
尿検査 | - |
循環器系 | 脈拍数、血圧、心電図検査、眼底(両眼)、眼圧(両眼) |
呼吸器系 | 胸部X 線検査(2方向)、肺機能検査 |
消化器系 | 胃部X 線検査(直接撮影)、便潜血反応検査 |
腹部 | 腹部超音波検査 |
血液検査 など | - |
下の表は横にスクロールできます
脳ドック(頭部MRI検査 頭部MRA検査 など) | 約30,000円(脳ドックのみ受診する場合は35,000円) |
肺がん 胸部CT検査 | 約7,000円 |
胃がん 胃部X線検査(直接撮影/16枚) | 約12,000円 |
子宮頸がん 子宮頸部細胞診・HPV | 約7,000円 |
乳がん 3Dマンモグラフィ検査 | 約7,000円 |
腫瘍マーカーのがん検査セット(男性) 消化器がん(大腸がん、膵がん、胆道がん、肝細胞がん)、男性特有の前立腺がんなど |
約7,000円 |
腫瘍マーカーのがん検査セット(女性) 消化器がん(大腸がん、膵がん、胆道がん、肝細胞がん)、女性特有のがん(乳がん、子宮がん、卵巣がん)など |
約7,000円 |
一生にかかる医療費のうち、約6割は定年後(65歳以上)にかかると言われ、健康寿命をどう伸ばすかは長寿命時代の重要な課題です。
【関連記事】老後にかかる医療費はいくら?
適度な運動を取り入れながら、定期的な健康状態のチェックにお金をかけることは、生活の質(QOL)を高めるためにも必要な投資と言えるのではないでしょうか。
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定年後に「ずっと健康でいる」夢、いくらかかる?
現役時代の会社を退職した後、どのように過ごすかの選択肢は広がっています。新しいステージに進み、まだまだチャレンジしながらお金を稼ぎたいという人も多いのではないでしょうか。
「退職までにいくら貯めておくべき?」「老後資金が心配」と不安がる声も多いなか、退職後にどうお金を“増やす”かについて考えてみることも大切です。
人によって考え方は異なりますが、現役時代に貯めた資産や退職金の一部を、起業や学び直しなど、次なるチャレンジに投資して、退職後も収入を得ようというのも1つの手です。そして、それらは、新たな生きがいとなり、退職後もイキイキと過ごすことにつながるでしょう。
また、仕事をして収入を得るだけでなく、すぐに必要ではない余裕資金があれば、投資をすることで、お金にも働いてもらうという考え方もあります。
その際は、投資信託などリスクを分散できる商品で、“守りながら増やす”という視点が、シニア世代では特に重要となります。資産運用では、通常、運用で得た利益には20.315%の税金がかかりますが、それが非課税になる「NISA(ニーサ)」または「つみたてNISA」といった制度もあります。
イキイキと充実した定年後をおくるために、どのような選択をしていくべきか。ご自身の夢を叶える未来について、マネープランとセットで考えてみてはいかがでしょう。