iDeCoの掛金変更する前に注意したいこと
ことこさん
iDeCoの掛金変更をする前に気を付けるべきポイントはありますか?
FP
iDeCoの特徴を活かしきれない可能性などがあります。
iDeCoの掛金は変更可能ですが、一方で注意したいポイントもいくつかあります。
掛金には上限がある
iDeCoの掛金は自由に設定できますが、拠出額には上限があることを忘れないようにしましょう。掛金の上限は、加入資格によって異なります。
加入資格 |
掛金の上限(月額) |
第1号被保険者・任意加入被保険者 |
6万8,000円 |
第2号被保険者 |
企業年金制度のない会社員 |
2万3,000円 |
- 企業型DCのみに加入している会社員
- DBのみに加入している会社員
- DBと企業型DCに加入している会社員
- 公務員
|
2万円 (企業型DC、DB等の掛金との合計で月額5万5,000円が上限) |
第3号被保険者 |
2万3,000円 |
上記表の上限を超えて、掛金を変更することはできません。
郵送での対応になる
iDeCoの掛金変更の手続きは、郵送での対応となります。WEB上や電話で手続きを完了させることはできません。
必要書類を手元に用意し、記入後金融機関へ送る必要があります。一般的に、書類を送り返す際の返信用封筒が同封されているため、郵送代はかかりません。ただし、返信用封筒をなくしてしまうと封筒や切手を用意しなくてはならないため注意しましょう。
掛金の変更は年1回のみ
掛金の変更ができるのは、年1回のみです。1月から12月ではなく、12月から翌年11月までの1年間である点に注意が必要です。
例えば、2025年5月に掛金を変更すると、12月まで次回の変更を待たなくてはいけません。掛金を変更する前に、しっかり考えてから手続きしましょう。
反映は申請から約1ヵ月半〜2ヵ月半かかる
掛金額変更を申請すると、金融機関による申請書類の処理や国民年金基金連合会での審査・事務手続きが行われます。そのため、実際に新しい掛金額が適用(変更後の金額での引落し)されるまでには、おおよそ1ヵ月半〜2ヵ月半程度かかります。
メリットを活かしきれなくなる可能性も
iDeCoは分散投資・長期投資・継続投資が特徴です。長期的に運用することで、複利効果やドルコスト平均法といった効果を活かした投資が可能となります。
しかし、頻繁にiDeCoの掛金を変更すると上記の効果や特徴を活かしきれなくなってしまいます。iDeCoの掛金変更を検討する際は、メリット・デメリットを十分考慮することが大切です。
一時的な相場の流れに一喜一憂しない
前述のとおり、iDeCoは長期投資を前提とした制度です。一時的な相場の流れに一喜一憂し、掛金を変更すると、長期投資の効果を十分に得られなくなってしまいます。
相場が気になっても、一時的な上がり下がりはあまり気にせず、長期的な視点を持ち投資していくことが大切です。