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2018.1.17 くらしのマネー辞典
調査によると、内容まで知っている人は1割強とまだまだ認知度が低いようですが、「つみたてNISA」は投資初心者の方にとって使いやすい制度なんです。税制のメリットが得られるため、これから長期で資産形成を考える世代には特にオススメ。
日頃から預金で積立をされている方は、これを機に「つみたてNISA」を検討してみてはいかがでしょうか?
2014年に始まった「NISA」は、日本語で書くと「少額投資非課税制度」で、毎年一定金額の範囲内で購入した金融商品で利益が出た場合、通常約20%かかる税金が非課税になるものです。
例えば投資をして25万円の売却益が出た場合を見てみましょう。
通常の口座で投資をしていた場合には5万円の税金がかかるところ、「NISA」の口座を使った場合、税金が0円! これはうれしいですね。
「NISA」の口座を使って、年間120万円の投資元本で購入した株や投資信託が対象となり、最長5年間で合計600万円分が非課税枠となります。もちろん、120万円全てを使い切る必要はなく、もっと少ない額でも大丈夫です。ただし、ある年に120万円分使わなかったから、その分を翌年に繰り越すということはできません。また、途中でお金が必要になったらいつでも解約することができます。
NISA | つみたてNISA | |
---|---|---|
運用可能期間 | 5年間 | 20年間 |
投資金額上限 | 年間 120万円 (合計600万円) |
年間 40万円 (合計800万円) |
投資対象 | 株式やETF(上場投資信託)、 投資信託など |
国の定める基準 (販売手数料が0円、信託報酬が低いなど)を満たした約130本の投資信託 |
こんな人に おすすめ |
資金にある程度余裕があり、 多様な商品から選びたい人に おすすめ。 |
毎月少しずつ 長期的に積立をしたい人に ピッタリ! |
「NISA」だと最長5年間でしたが、「つみたてNISA」は最長で20年間と、長期間積み立てることができます。「つみたてNISA」の年間投資金額は、NISAの120万円と比べ40万円と少なくなりますが、運用期間が長いため総額でみると非課税額が800万円までと、NISAの600万円よりも多くなります。また、「NISA」は株式やETF(上場投資信託)、投資信託などが投資対象ですが、「つみたてNISA」は特定の投資信託のみが対象となります。対象になるのは国の定める基準(販売手数料が0円、信託報酬が低いなど)を満たした約120本の投資信託に限られています。国が消費者目線で選定してくれたラインナップから選ぶため、初心者の方でも選びやすいやすいのではないでしょうか。 注意しないといけないのは、「NISA」と「つみたてNISA」は併用することができません。1年単位でどちらかを選ぶことになります。
しかし、人生とはなかなか予測ができないもの。思いもしなかった急な出費、予測できない出費、いろいろあります。
その点、「NISA」も「つみたてNISA」も、お金が必要になった時に途中でも引き出せることができるので安心して始められます。もちろん、必要な時に元本割れになってしまっている可能性もあるので注意しておく必要があります。
また、結婚している方なら夫婦2人分の枠を使うこともできるので、「つみたてNISA」をきっかけに将来の資産形成をあらためて考えてみるのもいいですね。
国が後押しするこの制度、ぜひ活用してみてください。
水野 綾香(みずの あやか)
「女性のためのマネーセミナー講師」としてこれまで全国で6,000人以上の方に講演。むずかしく思われがちなお金の情報を、楽しくわかりやすく伝えることがモットー。FPとして、各メディアでのマネーコラム執筆も多数。ライフミッションは、精神・経済・キャリアにおいて自立していて、自分の人生を自分で選択できる女性をもっともっと増やすこと。