電力会社を切り替えると本当に電気代が安くなる?
2016年の4月にスタートした電力自由化。これにより、今まで地域の事業者による独占状態だった分野に、新しい事業者が参入することで価格競争が生まれ、より安く、より良いサービスが提供されることが期待されました。
調査によると、すでに電力会社を切り替えた世帯は全国で9.8%。まだまだ割合は多くないようですが、都市部を中心に徐々に増えてきているようです。
一方で、電力会社を変更した人のうち、満足していると感じた方は88.6%にものぼります。
削減効果は居住地域や持ち家・賃貸など、状況が異なるため一概には言えませんが、検討してみる余地がありそうです。
電力会社切り替えのメリット、デメリットは?
切り替えを検討するためにも、まずは、メリットとデメリットをそれぞれ知っておきましょう。
メリット
多様なプランから自分のライフスタイルにあわせて選べる!
デメリット
電気代があがってしまうリスクがあることにも注意!
これまでは、電気やガスをどこで契約するかという選択肢すらありませんでしたが、自由化により、自分に合ったプランを選ぶことができます。
ただし、海外では電力自由化を実施した国で、燃料価格の上昇により逆に電気代が上がってしまった事例もあります。
契約期間の縛りが発生するプランも存在するので、ライフスタイルの変化を見越して選択することをオススメします。
また、新規参入の事業者に変えたら質が悪くなるのでは?という不安をお持ちの方もいるかもしれませんが、ご安心ください。電力供給はどの事業者も同じ送電網、ガスの場合も同じガス管を使用しており、安いからと言って力が弱くなる等の心配はありません。
万が一事業者の倒産があったとしても、地域の電力会社によるバックアップ体制が敷かれているので、いきなり電気やガスが供給されなくなる、ということもありません。
どんな世帯がおトクになる? シミュレーションしてみよう。
続いて、実際に電力会社を切り替えた場合のシミュレーションをしてみましょう。住んでいる地域、家族構成、年間の電気使用量や使用頻度などによっても変わってきます。
ここでは、東京に住む一人暮らしの世帯と家族3人暮らしの世帯でシミュレーションしてみます。
世帯タイプ |
一人暮らし(東京) |
家族3人暮らし(東京) |
1月の電気代 |
4,000円 |
12,000円 |
特徴 |
- <平日>
- 昼は家に誰もいない。
- 夜は電気をよく使う。
- <土日>
- 昼はよく家にいる。
- 夜はあまり電気を使わない。
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- <平日>
- 昼は誰かが家にいる。
- 夜は電気をよく使う。
- <土日>
- 昼はよく家にいる。
- 夜は電気をよく使う。
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切り替え後のおトク額 |
毎月-375円(年間-4,498円)※ |
毎月-962円(年間-11,546円)※ |
- ※東京電力からLooop おうちプランに切り替えをした場合。
この例の場合、電気をたくさん使うファミリー世帯の方が、一人暮らし世帯の約2倍の節約効果を期待できることがわかります。
ただし、一人暮らしの場合でも、携帯電話とのセット割引プランなどでおトクなプランを発見できるかもしれません。
現在の家族構成や住居の状況、利用している電力・ガス会社等の状況を入力することで簡単にどれくらいお得になるのかを比較シミュレーションできるサイトがいくつかあるので、ぜひ試してみてください。
- ※上記は「電気料金比較.com」に基づいたシミュレーション結果です。掲載される情報には万全を期しておりますが、その内容に関する正確性を保証するものではありません。電気料金は電力会社各社が随時改定を行っているため、最新の料金プランの情報は、電力会社各社のウェブサイトをご確認ください。
細かな固定費の削減こそ家計改善のポイント!ぜひ検討してみましょう♫
ライフスタイルは、人によってさまざま。単身の方、お子様がいらっしゃる方、日中は家にいない方、手料理をよく作る方、お風呂に朝晩入る方など、それぞれのライフスタイルによって電気の使い方は異なり、最適な料金プランも異なります。
しかし、ライフスタイルは違っても、電気は誰もが使用するもの。こういった部分から細かな改善をすることが大きな節約につながってきます!
月1,000円という、小さな金額でも年間12,000円となり、10年経てば10万円を超えます。びっくりしませんか?
地味でちょっと面倒臭いかもしれませんが、固定費(住宅費用・通信費・ガス、電気代等)の見直しは長い目で見ると大きな結果につながることが多いんです。
次の週末は、電力切り替えのシミュレーションを行ってみてはいかがでしょうか?