家庭で、お金や契約についての学習を
未成年者が何かの契約をするには、親の同意が必要です。親の同意を得ずに契約した場合、民法で定められた「未成年者取消権」によって取り消すことができます。これは、未成年者を保護し、未成年者の消費者被害を抑止するためのものです。
一方、18歳で成人になると、これまで保護されていた18〜19歳でも「未成年者取消権」が使えなくなり、契約に責任を負うことになります。
そのため、十分な知識もなく安易に契約を交わすトラブルに巻き込まれる可能性も。成人したばかりの若者を狙い打ちにする悪質な業者が出てくることも予想されます。消費者トラブルに遭わないよう、家庭での金融教育を行うことは非常に重要です。
18歳の成人を迎えるまでに、契約に関する知識やクレジットカードやローンとの付き合い方などを学んでおきたいもの。消費者庁「消費者教育ポータルサイト」に高校生向け教材「
社会への扉」があるので、親子で学ぶツールにしてはいかがでしょう。
また、金融庁でも、子ども向けに暮らしと金融について学べるコンテンツを紹介しています。「お金ってなに?」から学べる小学生向けのものから、クレジットカードの使い方や株式の経済的な意義について学べる中学・高校生向けのものまで、幅広く揃っています。
消費者教育は小学校から学校教育でも取り入れられ、中学や高校ではクレジットカードの契約や消費者保護の仕組みについて、技術・家庭科で学ぶようになっています。2022年度からは、高校の家庭科の授業で資産運用などの金融教育も行われるようになる予定です。