私たちの暮らしへの影響は?
いまの日本は、「政策金利」(短期)に影響する「無担保コール翌日物」の金利は平均でマイナス0.067%(2019年9月5日現在)という超低金利ですが、今回の利下げでアメリカの金利が下がれば、日米の金利差が縮小します。
通常、より金利の高い国に投資をする傾向があるため、金利差が小さくなるほどアメリカへの投資が減ることになります。
たとえば、日本人でアメリカの国債を買っていた人が資金を引き揚げて円を買う行動に出れば、円高・ドル安が進むことになります。
円高になると、輸出企業の収益が下がるなど為替の影響から株価が下がる可能性があります。逆に、円高によって輸入品が安くなったり、海外旅行がしやすくなる可能性もあります。
また、日経平均株価が下がった場合、公的年金の積立金の運用が悪化したり、個人であれば、確定拠出年金(企業型、個人型)や「一般NISA」「つみたてNISA」などの資産が目減りすることになります。
もしも本格的な不況に突入することになれば、消費増税で物価が上がる中、給与が下がるという状況も起こりえます。
逆イールド現象などで不安感は増してはいるものの、前述のように、世界経済は来年も成長を続けるという見方もあります。
今後もアメリカの利下げが続くのか、株価はどうか、日銀はどう動くのかなど、経済ニュースを意識してチェックするようにしておきましょう。