高級住宅地として有名な、あのエリアが人気

金融資産1,000万円以上の都民の方は、どこに暮らしているのでしょうか? 回答が多かった居住エリアをランキング形式で発表します。

Q.お住まいのエリアは?

1位 世田谷区
2位 品川区・杉並区
3位 豊島区・練馬区
4位 新宿区
5位 板橋区・大田区・江東区

【編集部の声】

  • 部員A

    1〜5位にランクインしたのはすべて23区でした。都心に近く、通勤のアクセスが良いエリアが多いですね。
    1位の世田谷区では「二子玉川」や「下北沢」、「三軒茶屋」など、東京の住みたい街ランキングに常にランクインしている人気の街にお住まいの方もいました。

  • 部員B

    ほかにも、著名人が多く住んでいることでも有名な高級住宅街「田園調布」(大田区)や、タワーマンションや商業施設の開発が進む「豊洲」(江東区)が最寄り駅という方もいました。
    これらの土地の相場を考えると、1,000万円以上の資産をお持ちであるということも納得です。

意外と多い! 1,000万円都民の持ち家率は約8割!

住宅の形態についても調査しました。金融資産1,000万円以上の都民と全国ではどのような差が出るのでしょうか。
また、なぜその形態を選んだのでしょうか。「一戸建て派」と「マンション派」の意見も伺いました。

持ち家の人は、一戸建て? それともマンション?

【一戸建て派の声】

家賃を払って何も残らないなら、ローンを家賃代わりに払って、最後に土地を含めて自分の財産になった方が得だと思うから。
(男性・50歳・東京都・経営者・役員)

アパートに住んでいた経験(騒音、掃除)や、阪神大震災時のマンション修復の大変さを知ったことなどで、一軒家が良いと考えた。
(女性・55歳・東京都・会社員)

賃貸と違って隣を気にしなくても良いし、子どもに資産を残せるから選んだ。
(男性・66歳・東京都・無職)

【マンション派の声】

安全面や利便性、また転売容易性を考えると、一戸建てよりマンションが好み。コストパフォーマンスを考えると中古がベスト。
(男性・64歳・東京都・自由業)

一軒家は管理を全て自分でしなければならない。マンションだと、お金を払えば管理会社がやってくれる。
(男性・63歳・東京都・経営者)

高齢者には平行移動で済むマンションが安全。
(女性・71歳・東京都・専業主婦)

【編集部の声】

  • 部員A

    意外と都民の持ち家率が高いことに驚きですが、これは資産1,000万円以上の方を対象とした結果だからかもしれませんね。

  • 部員B

    逆に、都民と全国で大きな差が出たのはマンションタイプの持ち家率。全国では、新築・中古合わせて2割程度ですが、都民の場合は3割にも上りました。
    マンション派のフリーコメントには、転売がしやすいとの意見もありました。都内のマンションの資産価値に魅力を感じている人が多いことが、比率の高さに通じているのではないでしょうか。
    また、全国の中でも犯罪発生率が高い東京では、安全性を重視して、防犯対策のしっかりしているマンションを選ぶ方も多そうです。

5,000万円以上の住宅に住む都民は、全国のほぼ2倍!

やはり気になるのが、住宅の購入価格。全国に比べて都民の方が高額傾向なのでしょうか?

住宅の平均購入価格は一戸建て、マンションともに、新築の場合は約4,600万円前後、中古住宅の場合は約3,000万円前後が相場のようです。

【住宅の平均購入価格】

新築
注文住宅 4,615万円 (全国平均)
分譲マンション 4,457万円 (三大都市圏平均)
中古
中古戸建住宅 2,585万円 (三大都市圏平均
中古マンション 2,746万円 (三大都市圏平均)
  • その他の地域を含む
  • 部員A

    5,000万円以上の住宅に住む都民は、全国のほぼ2倍という結果に!
    一方、全国では、購入価格3,000万円未満という回答が約4割を占め、これは都民の約2倍になります。金額の高低で逆転現象が起きていますね。
    同じ金融資産1,000万円の人でも、全国と東京でこれだけの差が出てくるのは、やはり東京の住宅価格が高いということでしょうか。

  • 部員B

    これだけ高い不動産を購入して、さらに資産をしっかり貯めているみなさんはすごいですね。ただ、東京の人でも購入価格3,000万円未満と回答された方は2割以上いました。
    安く抑える人としっかりお金をかける人の二極化の傾向があるようです。

家の頭金は、都民では約6割が1,000万円以上と回答

一般的に家を購入する際の頭金額は、購入価格の1、2割程度と言われています。
金融資産1,000万円以上の都民の皆さんは、どれくらいの頭金を用意していたのでしょうか?

  • 部員A

    どちらも1,000万円以上という回答が最も多く、都民の場合は6割以上を占めています。相場を考えると、5,000万円以上の物件にお住まいの方が多いと予想できます。

  • 部員B

    ただ、住宅の購入価格のアンケートでは5,000万円以下という回答も多くありました。そういった方は、相場よりも多めの頭金を用意して住宅ローンの利息を抑えているのかもしれません。
    また、「頭金は用意していない」という回答では、頭金不要のフルローンを組まれているケースのほかにも、家族や親族から家を譲り受けたという例も考えられますね。

家を選ぶポイントは、アクセスの良さ

人生で最も大きな買い物になる家は、失敗ができない分、選ぶポイントや条件もシビアになります。
金融資産1,000万円以上の都民の皆さんが、家を選ぶ際に重視したことは何でしょうか?

Q. 住宅を選ぶ際に一番重視したことは?

1位 通勤・通学の便利さ
2位 駅からの所要時間
3位 間取り
4位 価格
5位 その他

ほかにもこんな意見がありました

駅までの距離
毎日の生活の上で電車に乗ることが多いので、重要なポイントの一つと考えている。(女性・43歳・東京都・会社員)

資産価値
老後に備えるためにも、家に資産価値があればいろんな面で融通が利く。
(男性・62歳・東京都・経営者)

通勤時間
人生で働く時間は長いので、せめて通勤時間は短くして家庭に時間を割きたかった。
(男性・72歳・東京都・無職)

【編集部の声】

  • 部員A

    1位、2位の回答からも分かるように、家を選ぶ際には「時間」を重視していることが読み取れました。移動の時間を短くして、その分、自分が優先したい時間(仕事や学び、家族と過ごすことなど)に充てたいという希望があるのかもしれません。

  • 部員B

    また、5位の「その他」の理由として一番多かったのは「実家だから、選ぶ余地がない」という回答。実家暮らしの人は、資産を貯めやすいかもしれませんね。
    その他の中には「富士山が見える角部屋」という、ピンポイントでユニークな意見も。

将来を考えると、管理しやすいマンションに軍配!

もしこれから住宅を購入するとしたら、自分の財産になる一戸建てか、それとも管理がしやすいマンションか。金融資産1,000万円以上の都民の皆さんの意見を伺いました。

【編集部の声】

  • 部員A

    都民、全国ともマンションを選ぶ方が半数以上でした。住宅を購入するとなると、高齢になった自分の生活を想定することになるため、セキュリティが良く、管理も容易なマンションに軍配が上がったのではないでしょうか。

  • 部員B

    特に都内のマンションは資産価値が落ちにくいとも言われています。投資用としてマンション購入を考えている人もいそうですね。

なるほど! 金融資産1,000万円の人の実態

利便性やアクセスの良さを重視。 “時間”への意識が住まい選びにも。

  • 部員A

    住宅の購入価格や頭金の額を尋ねたアンケートでは、全国に比べて高額化する傾向にあり、“日本一地価の高い東京“が証明された形になりました。
    その一方で、持ち家率の高さは全国とほぼ変わらず約8割にも。総務省の調査による東京都の持ち家住宅率45%と比較すると、1,000万円以上の資産をお持ちの方の持ち家率が非常に高いことがわかります。

不動産は資産の一つ。特に、地価が高く、今後も資産価値をキープできるだろう人気エリアの不動産を持つことは大きなアドバンテージです。また、自分が居住できなくなっても、賃貸収入を得たり、売却して収益を上げたりするなど、さまざまな活用方法が考えられます。
家を選ぶ際に重視することで「アクセスの良さ」が多数を占めたのは、利便性はもちろん、将来的な資産価値も視野に入れている人が多いという結果かもしれません。
金融資産1,000万円の人が、先を見すえて住宅購入を検討した姿が想像できます。

このように、中長期的な視点で資産価値を捉えることは大切なポイント。資産運用では、将来的な目標に合わせて、コツコツと積み立てていくことで、リスクを抑えながら資産を増やしていくことが期待できます。
これから資産を増やしたいという人も、住宅を購入したいと考えている人も、今回の結果を参考にしてみてはいかがでしょう。

■調査概要
実施期間:2020年03月27日(金)〜2020年03月28日(土)
有効サンプル数:1,030

  • 2020年6月現在の情報です。今後、変更されることもありますのでご留意ください。

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