人気の居住エリアは「京阪神」

金融資産1,000万円以上の関西の方は、どこに暮らしているのでしょうか?
回答が多かった居住エリア(市区町村)をランキング形式でご紹介します。

Q.お住まいのエリアは?

1位 大阪市
2位 神戸市
3位 京都市
4位 堺市
5位 大津市・奈良市
  • 部員A

    関西の中でも、特に人口の多い町がトップ3を占めました。いずれも関西の中心地である大阪へのアクセスがよい人気エリアです。その分地価も高いので、金融資産1,000万円以上の方が暮らしているのも納得です。

  • 部員B

    その場所で暮らしている理由として、「アクセスの良さ」と回答しているのは、大阪府や兵庫県の方に多く見られました。一方で、「文化遺産がある」や「名所・史跡が多い」という理由を挙げていたのは、京都府や奈良県に在住のみなさんでした。
    各県の特色が出ていて、興味深いですね。

関西では一戸建てが多く、マンションが少ない傾向に

関西の金融資産1,000万円以上の人が住む住宅は、どのような形態が多いのでしょうか。また、同条件で東京や全国に住む人と比較して、差は出るのでしょうか。
「一戸建て派」と「マンション派」のそれぞれの意見も伺いました。

関西の一戸建て派、マンション派が選んだ理由は?

【一戸建て派の声】

新築一戸建てであれば、新しい建物と庭で気持ちよく生活することができると思う。
(男性・57歳・京都府・会社員)

自分好みのライフスタイルを過ごせるから。
(男性・56歳・奈良県・会社員)

自分好みの家を建てたかったので。
(男性・45歳・京都府・会社員)

【マンション派の声】

利便性の良い住居を選んだので、郊外の戸建てから都心のマンションへ引っ越した。(男性・58歳・京都府・公務員)

防犯面、耐震性、利便性などを考えて、総合的にマンションのほうが住みやすいと思いました。
(男性・47歳・大阪府・会社員)

91歳の母親がいるので、バリアフリー設備のあるマンションに決めた。
(男性・70歳・大阪府・パート)

【編集部の声】

  • 部員A

    関西では一戸建ての持ち家率(新築・中古)が6割以上に。特に中古住宅の場合、東京5.2%、全国6.7%ですが、関西は14.1%と倍以上の結果になりました。
    一方で、マンションの持ち家率(新築・中古)は、最も低かったです。

  • 部員B

    家の形態を選んだ理由としては、東京編と比べて、資産活用を意識したコメントが少ないことが印象的でした。一方で「家庭菜園が楽しめる」、「間取りや設備が自由にできる」といった、一戸建ての利点を理由に挙げるコメントが多く見られました。

    東京に比べて地価が安い関西では、資産活用への期待は低く、代わりに「一軒家で悠々自適に暮らしたい」という志向が強いのかもしれません。

関西の住宅購入価格は、約6割が4,000万円未満

住宅の購入価格についても伺いました。
どの価格帯の住宅が多いのか、エリアごとの差にも注目です。

関西では、4,000万円未満という回答が6割以上を占め、なかでも3,000万円未満が34.2%と最多でした。
全国的に住宅の平均購入価格は一戸建て、マンションともに、新築の場合は約4,600万円前後、中古住宅の場合は約3,000万円弱が相場のようです。

【住宅の平均購入価格】

新築
注文住宅 4,615万円 (全国平均)
分譲マンション 4,457万円 (三大都市圏平均)
中古
中古戸建住宅 2,585万円 (三大都市圏平均
中古マンション 2,746万円 (三大都市圏平均)
  • その他の地域を含む

【編集部の声】

  • 部員A

    4,000万円未満が63.8%と半数以上を占めました。これは全国(63.7%)とほぼ同じで、東京に比べて安価な傾向にあります。中古住宅を選ぶ人が多いという背景も影響しているでしょう。
    しかしそれでも、約2割が5,000万円以上の住宅に暮らしていることが判明しました。

  • 部員B

    関西は東京に比べると地価が安い傾向にあるので、東京と同じ住宅価格でも、敷地面積や家の設備などが東京よりも好条件なのかもしれません。資産1,000万円以上の方の暮らしぶりが伺える結果となりました。

関西では、「頭金1,000万円以下」が過半数!

一般的に家を購入する際の頭金額は、購入価格の1〜2割程度と言われています。
東京編では、「頭金1,000万円以上」という回答が多数派でしたが、関西の場合はどうでしょうか。

  • 部員A

    全体比率としては、関西と全国では「頭金1,000万円以下(用意していないを含む)」が過半数を占めています。
    特に住宅購入価格が安い傾向にある関西では、相場(住宅購入価格の1〜2割ほど)よりも多額の頭金を用意していることがわかります。

  • 部員B

    エリアに関係なく、金融資産1,000万円以上の方は、頭金を多めに払う傾向があるように感じます。資産に余裕があるので、「たとえ頭金を支払った後でも、家計がきちんと運営できる」という安心感が根底にあるのではないでしょうか。

関西人は、意外とのんびりタイプが多い!?

住まいを語る上で外せないのが、通勤・通学にかかる時間。
関西人はせっかちなイメージを持たれがちですが、「遠い」と感じる時間は、他のエリアよりも短いのでしょうか。

【通勤・通学時間の平均時間】

全国 1時間19分
東京 1時間34分
関西 1時間19分
  • 関西は、大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、奈良県、和歌山県の6府県の平均から

【編集部の声】

  • 部員A

    1時間以上と答える人がどのエリアも最多でした。ただ、1時間30分以上と回答する人が、東京12.3%、全国12.7%に対し、関西では16.9%にも上りました。
    「関西人=せっかち」というイメージとは違った、意外な結果に驚きです。

  • 部員B

    東京に比べて電車の混雑率が低い関西では、長時間の電車移動が苦にならない人が多いのかもしれませんね。

関西は一戸建て派とマンション派が拮抗!

もしこれから住宅を購入するとしたら、自分の財産になる一戸建てか、それとも管理がしやすいマンションか。東京ではマンション派が多数でしたが、関西ではどちらに軍配があがるのでしょうか?

【編集部の声】

  • 部員A

    マンション派が51.4%と若干多いものの、一戸建て派も48.6%でほぼ同数という結果に。一戸建てを選ぶ割合は、関西が一番多いですね。

  • 部員B

    将来の住まい像として、「老後は好きな家に住みたい」、「終の棲家は戸建てと決めている」といった意見が目立ちました。生活の豊かさや自由さを求める傾向が強い関西在住の金融資産1,000万円の人にとって、一戸建ての人気が高いのはうなずけます。

なるほど! 金融資産1,000万円の人の実態

家の資産価値よりも、理想の生活を重視。将来のビジョンを明確に持っているからこその選択

  • 部員A

    今回のアンケート調査では、関西での“一戸建て人気”が浮き彫りになりました。
    お住まいの家の形態を問う質問では、東京や全国平均よりも、持ち家の一戸建て率が高い結果に。さらに、「今後もし購入するとしたら?」という質問でも、一戸建て派が半数近くに上りました。

また、関西では、住宅の資産価値を重視する人があまり多くみられず、それよりも「自分の思うままに楽しく暮らしたい」という人が目立ちました。そうなると、自由度の高い一戸建てが選ばれる傾向にあるのも納得です。

それを裏付けるように、一戸建てを選んだ理由に関しては数多くのコメントが寄せられました。特に共通してみられたのが「自分好みのスタイルにできるから」というもので、「庭に木を植えたい」、「家庭菜園をしたい」、「間取りやインテリアを自由に選びたい」といった理想の暮らしを、一戸建て生活で実現されている方が多くいました。

東京では住まいの資産価値を意識している人が多く、関西では住まいに理想の暮らしを求める人が多く見られました。
視点は違えど、将来のビジョンを明確に持ち、それに合った住まいを選択するという姿勢は、金融資産1,000万円以上の人の共通点だと考えられます。

将来を見据えて自分に合った選択をすることは、資産運用にも通ずるものがあります。
今後のライフイベントを具体的にイメージすることで、「いつ頃」「いくら必要」ということが明確になり、適切な運用プランが立てやすくなります。
まずは、金融資産1,000万円以上の人に倣い、将来のビジョンを考えることから始めてみませんか。

■調査概要
実施期間:2020年03月27日(金)〜2020年03月28日(土)
有効サンプル数:1,030

  • 2020年8月現在の情報です。今後、変更されることもありますのでご留意ください。

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