金融資産1,000万円以上の人は、“お金に働いてもらう”ことを意識して貯蓄している!

定年後の生活で拠りどころになるのはやっぱりお金。働けるうちからコツコツと老後資金を蓄えておけば、いざという時でも安心です。そんな大切なお金を蓄えるために、みなさんはどういった方法を取っているのでしょうか。

Q.定年後の生活資金をどのような方法で蓄えている?

金融資産1,000万円以上の人の声

元本保証だから安心。
(回答「預貯金」/男性・44歳・会社員・神奈川県)

配当や株主優待の楽しみもあるため。
(回答「株式」/女性・32歳・専業主婦・東京都)

継続して一定の収入があるのはたとえ少額でも安心。
(回答「公的年金」/女性・45歳・公務員・福岡県)

長期投資により老後資金の準備する手段として優れている。
(回答「投資信託」/男性・46歳・会社員・東京都)

リタイアする時にもらえるので、老後資金として置いておきたい。
(回答「退職金」/女性・48歳・自由業・兵庫県)

金融資産1,000万円未満の人の声

投資などは不安なため、これくらいしかできないから。
(回答「預貯金」/女性・47歳・パート・千葉県)

年収が少ないので年金がないと暮らしていけない。
(回答「公的年金」/男性・42歳・アルバイト・岩手県)

大きな金額なので余生のために使う。
(回答「退職金」/女性・32歳・専業主婦・東京都)

リスクもあるが、リターンもあるので。
(回答「株式」/男性・36歳・公務員・新潟県)

株式や為替よりは安全な投資…といった位置づけで、あまり期待はしていないが、ないよりはまし。
(回答「投資信託」/女性・42歳・自由業・東京都)

【編集部の声】

  • 部員A

    金融資産1,000万円以上の人も、未満の人も、いちばん身近な貯蓄方法である「預貯金」が1位でしたね。ただ、金融資産1,000万円以上の人の2位が「株式」、4位が「投資信託」なのに対して、未満の人は2位に「公的年金」、3位に「退職金」と、お金の運用に対して消極的で受け身の姿勢を感じました。

  • 部員B

    金融資産1,000万円以上の人は、 “お金に働いてもらう”ことを意識して貯蓄方法を選んでいるように思います。「資産を増やしたい」という積極的な行動が、金融資産1,000万円以上の保有につながっているのではないでしょうか。

金融資産1,000万円の人が考える“定年後の備え”は高額傾向に

老後資金は多いに越したことはないと思いますが、“これだけあれば安心”という金額は人によってさまざま。そこで、定年後の生活に向けて備えておきたい具体的な金額についても伺ってみました。

Q. 定年後の生活に備えてどれくらい蓄えれば安心だと思う?

金融資産1,000万円以上の人の声

2,000万あれば……という情報をテレビで観たことがある。そのくらいなら貯められそうな範囲だと思うが5,000万となると実際には無理そう。現在の人生も楽しみたいので老後を考えてカツカツに貯金はしたくない。
(女性・37歳・その他・兵庫県)

月に30万円×12ヶ月×25年間+αで約1億円は必要。これでも60歳でリタイアして85歳で死ぬ計算だけど、85歳で死ねるかどうかも判らない。
(男性・47歳・自営業・千葉県)

以前、雑誌の記事を読んで、毎年旅行をして趣味も楽しむような豊かな老後に必要な蓄えを試算したら4,000万円弱になった。実際には物価の変動や今回のコロナ禍のような突発的な事態に備える必要もあると思うので、それよりも多く蓄えておく方が安心だと思った。
(女性・38歳・会社員・神奈川県)

金融資産1,000万円未満の人の声

政府が「老後は2,000万円必要になる」と言っているため、最低1人2,000万円必要だと思っている。
(女性・34歳・会社員・愛知県)

平均余命まで生きてしまうと考えると、生活には年間150〜200万円ほど必要と考えている。ただ、長生きしてしまうと足りない。
(男性・44歳・会社員・広島県)

1,000万で十分だとは思う。ただ、もし孫がいたら欲しいものを買ってあげたいし、旅行などにも行きたい。
(女性・40歳・パート・宮城県)

【編集部の声】

  • 部員A

    最多回答は、金融資産1,000万円以上の人が「3〜5千万円未満」なのに対して、未満の人は「1〜3千万円未満」でした。また、「1千万円未満」と答えた人の割合は金融資産1,000万円以上の人が1.1%なのに対して、未満の人は7.3%と約7倍の差が出ました。
    グラフ全体を見ても金融資産1,000万円以上の人は、未満の人に比べて定年後に備えておきたい金額が高額傾向にあります。生活レベルが高く、それを維持したいとなると、どうしても高くなってしまうのかもしれません。

  • 部員B

    フリーアンサーで印象的だったのは、「政府が提唱した老後資金2,000万円を基準にしている」という声が多く見られたことです。金融資産1,000万円以上の人は、この2,000万円を最低レベルとして、年金も含めて1億円以上という高い金額が必要という人もいました。

金融資産1,000万円の人は、早期リタイアを希望!?

「60歳定年」というイメージはもう過去の話。最近は60歳を超えても働き続けている人は珍しくなくなりました。しかしその一方で早期リタイアを望む人もいます。みなさんは何歳くらいで定年を迎えたいと考えているのでしょうか?

Q.何歳で定年を迎えたい?

金融資産1,000万円以上の人の声

仕事よりもプライベートを大切にしたい、充実させたい、と思って生きてきたので、早期リタイアを想定しています。
(女性・42歳・パート・東京都)

健康寿命を考えると70歳まで働くのは長すぎる。余力のあるうちに引退して、余生を楽しみたい。
(男性・46歳・会社員・京都府)

「いつまで健康でいられるかわからない=いつまでアクティブに動き回れるかわからない」と考えている。動けなくなってから自由な時間を手に入れても浪費するだけになりそうだから、有意義に使えるうちに退職して、自由時間を手に入れたい。
(女性・33歳・会社員・栃木県)

定年前に早期リタイアしたい。そして旅をしたり、好きな生活を送りたい。
(男性・47歳・自営業・千葉県)

金融資産1,000万円未満の人の声

60〜65歳で一旦は区切りをつけたいと思う。ただ、生涯何らかの形で社会に貢献できたら良いと思うし、健康維持のためにも社会活動は続けたい。
(男性・36歳・会社員・埼玉県)

何かしらの仕事をして社会と繋がっていることで、心身ともに健康でいられると思う。(女性・41歳・パート・千葉県)

70歳を過ぎてまで働かないと老後の生活資金が賄えない。
(男性・47歳・自由業・東京都)

自分の世代が何歳から年金をもらえるかわからないので、可能な限り働きたいと思っている。
(女性・43歳・その他・北海道)

【編集部の声】

  • 部員A

    金融資産1,000万円以上の人も、未満の人も、「60〜65歳未満」と答える人が最も多かったです。ただ、「60歳未満」と回答する人の割合は、金融資産1,000万円以上の人が30.2%なのに対して未満の人は25.2%と、5%の差がありました。

  • 部員B

    金融資産1,000万円以上の人は、未満の人よりも、定年を迎える年齢を早めに想定している傾向が読み取れました。資産が多い分、定年後の生活や収入に対して楽観的なのかもしれません。早期のリタイアについてもポジティブに捉えているのではないでしょうか。

金融資産1,000万円以上の人が思う、定年後の楽しみと不安

定年後は自由に使える時間が増えるため、在職中にできなかったことを存分に楽しみたいと思っている人も多いのではないでしょうか。しかし、生活スタイルの変化によって新たな不安を感じることも……。そんな定年後の楽しみと不安について、みなさんの考えを伺ってみました。

Q. 定年後の生活で楽しみにしていることはなんですか?
  • 複数回答可

金融資産1,000万円以上の人の声

今は時間が限られているが退職後は時間の制限はなくなるから、死ぬまでに行ってみたいと思っていた場所に行く。
(回答「旅行」/女性・32歳・専業主婦・東京都)

妻と旅行に行きたい。仕事をしている時にはできない、時間をかけた過ごし方をしてみたい。
(回答「家族との時間」/男性・39歳・会社員・静岡県)

元々読書は好き。現在は仕事に直結する本しか読めていないが、さまざまなジャンルの本を読みたい。
(回答「読書」/女性・38歳・会社員・神奈川県)

今は観る時間がなかなか取れないが、時間があれば観たいものがある。作品の世界に入り込んで、のんびり過ごしたい。
(回答「テレビや映画」/女性・45歳・パート・神奈川県)

自分で時間を管理できるので、大工などDIYに打ち込みたい。
(回答「インドア系趣味」/男性・41歳・公務員・埼玉県)

金融資産1,000万円未満の人の声

サラリーマン時代には行けないスケジュールで、行けなかった場所に行きたい。
残りの人生、家族を大切にしたいから。
(回答「家族との時間」/男性・30歳・公務員・神奈川県)

きっとその頃は子供たちがみんな出て行っているだろうし、それしか楽しみがない。
(回答「テレビや映画」/女性・38歳・会社員・富山県)

友人と話すことで、ストレス発散やボケ防止になる。美味しいランチやコーヒータイムを満喫したい。
(回答「友だちとの時間」/女性・38歳・パート・宮崎県)

お金はなさそうなので図書館で過ごしたい。
(回答「読書」/女性・46歳・東京都・会社員)

Q. 定年後の生活で不安に思うことはなんですか?
  • 複数回答可

金融資産1,000万円以上の人の声

今の健康がいつまで続くか分からない。健康でなければ時間やお金があっても意味がない。
(回答「健康面」/男性・44歳・その他・埼玉県)

年金に対する不安もある中で、老後資金がどの程度必要になるのか知識が不足している。実際のところ、生活に不足なく足りるのかどうなのか実感がない。
(回答「老後資金」/男性・44歳・自営業・神奈川県)

他の兄弟が海外にいたり、両親と折り合いが悪かったりして実際に両親の介護に携われるのは自分だけだと思う。しかし県外に住んでいるため、今回のコロナ禍のように移動規制がかかるようなことがあると気軽に会いにも行けず心配。
(回答「介護」/女性・38歳・会社員・神奈川県)

家はいずれ老朽化するが、いくらリフォームにかかるかわからないから。
(回答「住まい」/女性・48歳・専業主婦・埼玉県)

これまでは子供が中心だったので、2人きりになったあと、どう付き合っていくのかが心配。
(回答「配偶者との生活」/男性・46歳・自由業・神奈川県)

金融資産1,000万円未満の人の声

現在派遣社員として働いているので収入面で不安がある。定年の年齢まで働くことができるのか全く分からないので。
(回答「老後資金」/女性・45歳・会社員・千葉県)

自分が動けなくなったときに資金や世話をしてくれる人がいない。
(回答「健康面」/男性・47歳・会社員・長野県)

親に介護の必要が生じれば、金銭的にも精神的にも時間的にも厳しい生活になりそう。
(回答「介護」/男性・31歳・無職・大阪府)

賃貸住宅は年齢とともに借りづらくなるから、住む所が確保できるかどうか分からない。
(回答「住まい」/女性・33歳・会社員・兵庫県)

一人になるのは耐えられず、先に逝かれたら生活ができないから。
(回答「配偶者との生活」/女性・47歳・パート・千葉県)

  • 部員A

    定年後の楽しみでは、金融資産1,000万円以上の人も、未満の人も、「旅行」「家族との時間」という回答が1位と2位を占めました。金融資産1,000万円以上の人の3位以下は「読書」「テレビや映画」「インドア系趣味」と、個人で楽しめる娯楽が続いているので、インドア派が多いのかもしれませんね。

  • 部員B

    定年後の生活で不安に思うことの1位は、金融資産1,000万円以上の人が「健康面」、未満の人が「老後資金」と回答に違いが。所有する資産額によって最多票の差が出たことは興味深いですね。また、金融資産1,000万円未満の人のフリーアンサーでは、定年後ではなく現在の生活にも不安を覚えるという声が目立ちました。

なるほど! 金融資産1,000万円の人の実態

貯蓄に対してアクティブで積極的! 理想の老後を実現するために、早期リタイアにも前向き

  • 部員A

    今回の調査テーマである「定年後の人生設計」は、調査対象の30〜40代の方たちにとっては少し先のお話。そんな漠然とした未来に対して、フリーアンサーでは「将来どうなるか分からない」というフレーズが頻繁に出てきました。しかし、「未来が予測できないからこそお金を蓄えなければ」と考えている人も多く見られました。

特に金融資産1,000万円以上の人は、お金を蓄えることに対してアクティブで積極的な印象を受けました。たとえば「定年後の生活資金をどのような方法で蓄えている?」という質問では、「株式」や「投資信託」が上位に入り、資産形成に対して能動的な姿勢が見受けられます。
「定年後の生活に備えてどれくらい蓄えれば安心だと思う?」という質問でも、金融資産1,000万円以上の人の方が高額傾向にあり、より多くのお金を蓄えることに精力的であることが読み取れました。

また、「何歳で定年を迎えたい?」という問いでは、金融資産1,000万円以上の人の方が早く定年を迎えたいと考える傾向にあることがわかりました。「株式」や「投資信託」などの資産運用に取り組んでいる金融資産1,000万円以上の人は、退職後もお金を活かすノウハウを知っているからこそ、早期リタイアもポジティブに捉えていると考えられます。

お金は、定年後の楽しみを広げ、不安を解消するための助力になってくれます。だからこそ将来に備えて資金を蓄え始めることは、決して早すぎることはないのだと、このアンケートを通してわかりました。
金融資産1,000万円以上の人を見習い、貯蓄や資産運用に対してアクティブな姿勢を持つことが、理想の人生設計を叶える第一歩なのかもしれません。

■調査概要
実施期間:2020年07月29日(水)〜2020年07月30日(木)
有効サンプル数:2,060

  • 2021年3月現在の情報です。今後、変更されることもありますのでご留意ください。

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