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世代別!みんなの金融資産はどれくらい?
2019.6.25となりの資産運用
「安倍政権の経済政策であるアベノミクスでは、景気を良くして賃金を上げることを目指しています。実際、賃金は5年連続増加※。それでも自分の収入に満足していない人が多いのは、賃金が上がったという実感がなく、理想の暮らしに届いていないからかもしれません。同時に物価も上がっていれば、賃金はあまり増えたような気がしませんね。
世代別で見ると、50代の満足度が最も高く、収入が減る60代以上、子育てやマイホーム購入でお金のかかる40代以下の満足度は少なくなっています。
年収別に満足度を見てみると、年収1,000万円台でもまだ「不満」は残ります。意外にも、「満足」と答えた人の割合は、年収250万円未満より500〜749万円の方が少なくなっています。これは、年収250万円未満のパートやアルバイトの時給が年々高くなっているという背景もあるでしょう。
収入に満足していない方へ「補うために、何かしていますか?」と聞くと、一番多い答えが「何もしていない」でした。これは例えば、「痩せたいけど、ダイエットはちょっと...」という思考に似ていると思います。
ナイスバディでなくても困る訳ではありませんが、「何とかしなきゃ」の思いが強ければ、人はダイエットを始めます。それは好きな人にアプローチするためだったり、人前でボタンが吹っ飛んだ経験だったり、何かきっかけがあるものです。
収入に満足するための「何とかしなきゃ」も、ダイエットと同じ。なりたい自分の姿をイメージすることが大事です。「子どものやりたいことをやらせてあげたい」「安いパンではなく本当に食べたいパンを選びたい」「毎週ゴルフに行きたい」。人によって、なりたい自分はさまざまですが、行動を起こすことで、なりたい自分に一歩、確実に近づけます。
例えば、不動産会社に勤めていれば、宅地建物取引士の資格を取ることで毎月お給料が2〜3万円アップするという話も耳にしますし、転職にも有利です。実は私も、51歳で(歳がバレますね...)宅建に初挑戦して無事合格。学生時代に勉強ができなくても、なりたい自分の姿がイメージできれば、いくつになっても成長はできるものです。
収入を補うため、すでに行動を起こしている人の回答で最も多かったのが、「資産運用」でした。次いで「副業」「転職」が多く、「その他」と答えた人の中には「起業」や「海外移住」を検討しているという声もありました。
転職や副業、起業などは、自分が働いてお金を稼ぐという発想です。一方、資産運用は、自分ではなく"お金を働かせる"という発想。今の仕事をしながらできるので、誰でもできる副業のようなものです。「本当に収入を補えるの?」とご心配な方に、私が11年前から毎月積立投資をしている、iDeCo(個人型確定拠出年金)の途中結果をこっそりお知らせします。
375万円の掛け金が、今は約627万円になりました! これは、すごいことでもなんでもなく、外国株と日本株の投資信託をコツコツと買っていっただけなのです。さらに、威張れることではありませんが、ほとんど放ったらかしで運用しています。
もしこれが、積立定期預金だったら今までの利息は1,800円くらいです。375万1,800円と、627万円どっちがいいでしょう? 11年で単純に割ってみると、毎月1万8,000円ずつお金が増えていることになります。
成功の秘訣があるとすれば、一日でも早く、少額でもいいから毎月投資信託を買うことです。毎月同じ金額を購入していれば、下落時は同じ購入額で購入量を増やすチャンス(ドルコスト平均法)。慌てて売ろうとしないで、そのまま毎月買い続けることです。
何を買ったらいいかわからないという人も、WEBサイト上の質問に答えていくだけでおすすめ商品が分かる、ロボットアドバイザーを活用する方法もあるので、参考にしてみるといいでしょう。
山口京子(やまぐちきょうこ)
ファイナンシャルプランナー
幸せなお金持ちになるアドバイスが人気。フリーアナウンサーから、お金好きが高じFPに。証券外務員、生命保険、損害保険、宅地建物取引士の資格も取得。完全顧客主義のワンストップサービスを提供する。「白熱ライブビビット」「ミヤネ屋」「有吉ゼミ」「がっちりアカデミー」などに出演。お金を貯める・殖やす楽しさを、満足度100%のセミナーで伝える。