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共働き夫婦の実態調査―貯金や貯蓄の平均は? 皆さんはパートナーの貯金額、ちゃんと把握してる?
2022.4.13そろそろ本気で考えたい! アラサー・アラフォーのお金の育て方
自分なりのライフワークバランスをつかんできて、将来のために何を準備するべきか考え始めるミレニアル世代。みんなはどうしているのか知りたいけれど、特にお金にまつわることは、友達にもなかなか聞きづらいものですよね。そこで今回は、「お金に関するあれこれ」についてアンケートを実施しました。
まずは、「貯蓄額はどのくらいか」という質問。これには約30%が「貯蓄額が500 万円以上ある」と答えています。注目したいのは、「1,000 万円以上」と回答したツワモノが10%近くもいること!
では、彼女たちはいったいどうやって1,000万円もの資産を貯めているのでしょうか? そのきっかけと手段を聞いてみると……
■貯蓄を始めたきっかけ
■貯蓄のためにやっていること
このように、貯蓄額1,000 万円以上のミレニアル女子の多くは日頃から無駄遣いをせず、貯蓄に励んでいることがわかりました。
<辛口FPのコメント>
今はすっかり落ち着いてしまったけれど、私にもアラサー・アラフォーだった時代があったのよ。だから皆さんが今、どんなことに悩み、将来に対してどんな夢を描いているのか、わかっているつもり。
ミレニアル世代って、それなりに収入も上がってくるし消費活動も活発だから、世間から何かと注目されがちよね。でも、アンケート結果を見てつくづく思ったわ。まだ若いんだから、お金を使うところには使ったほうが良いけれど、基本の生活は堅実にするのが一番だなって。
▼同世代の本音をもっと知りたいなら
どんなに無駄遣いを抑えたとしても、1,000万円も貯めるのは決して簡単なことではありません。では、ツワモノたちはどのようにお金を貯めているのでしょうか。その方法として考えられるのが「資産運用」です。実際に、金融資産の全額が預貯金という人は約38%にとどまり、残りは資産運用などを活用しているようでした。
資産運用を行っているかどうかを貯蓄額で分けて聞いてみると、100 万円未満のミレニアル女子は14.2%とごくわずか。対して1,000万円以上を貯めている人は、なんと58.6%がすでに行っていると答えています。
では、すでに資産運用を行っている人はどんな商品を選んでいるのでしょうか。最も多いのは「つみたてNISA」で、約54.8%がスタートしています。次に多いのは「投資信託」、さらに「ポイント投資」「iDeCo(確定拠出型年金)」「国内株式」が続きました。
資産運用を始めてよかったと感じていることを聞いてみると、「老後に備えられているという安心感が持てた」「お金や将来についてしっかり考えるきっかけになった」という意見が。また、「先取りで貯金している分、無駄遣いが減った」と、これまでのマネー体質の改善につながった人もいるようです。
また、資産運用を行っている人は、ライフプランにも明確な目標を設けているよう。「2年後までに結婚資金を400万円貯める」「定年まで働かず、FIRE(アーリーリタイア)する」など、将来に起こるライフイベントを見据えて、その準備として資産運用を行っていることがわかりました。
<辛口FPのコメント>
日本の場合、超低金利が続いているから、銀行に預けていても資産はほとんど増えないのよね。最近は、食品や日用生活品なども軒並み値上げしているし、物価の上昇分もお金を増やさないとどんどん資産は目減りしてしまうわ。それに、先行き不透明なこの時代、今後も収入が増えるとは限らない。1,000万円以上の貯蓄を達成している女子は、そんな「現実」に気づいていち早く資産運用を始めたのかもしれないわね。
▼みんなが選んでいる「つみたてNISA」とは
ここまで読んで、「ちょっと待って! 1,000万円も貯蓄できていないし、資産運用も始めていない……」と焦った人もいることでしょう。実際、保有資産1,000万円超えの貯蓄マスターはまだまだ少数派です。
そこで、貯蓄額が100万円未満の方には「貯蓄できない理由」について聞いてみました。
■貯蓄できない理由
また、資産運用を行っていない理由についても聞いてみると、「損をしてしまうのでは、という不安がある」「どうやって始めたらいいかわからない」「『資産運用=難しい』というイメージがあってハードルが高い」など、漠然とした不安が理由になっているようです。
赤裸々な本音が次々と出てきたわね。そうよね、女子はおしゃれや習いごと、推し活と、何かとお金がかかるのよね。
でも、はっきり言わせていただくわ。今の生活をこのまま続けるのは危険よ。「お金を一切使うな」とは言わない。でも考えてみて。好きなことだけにお金を使う生活を続けたら、将来どうなるか。貯蓄額は増えず、年齢だけを重ねることになってしまうわ。それに、人生は順風満帆な時ばかりではないわ。病気になったり、リストラされて収入がなくなってしまったり……。人生のアクシデントが起きたときに、貯蓄がないととても困ってしまうわよ。
ミレニアル女子たちのお金に対する意識がはっきりとわかるアンケート結果だったわね。もちろん収入の多い少ないによっても状況は変わるでしょう。でも、私が気になったのは「今後のライフプランを具体的に考えられているかどうか」という点よ。
たとえば、貯蓄額1,000万円以上のミレニアル女子は「将来はこういう人生を送りたいから、今のうちに準備する」というように明確な目標を持っていたわ。お金を貯めたり、増やしたりするためには、明確な目標が必要よ。人は目標があるから頑張れるの。逆に、貯蓄額100万円未満の女子たちは目先のことに気とお金を取られている印象ね。今を楽しむことも大切だけど、長期的な視点で人生を考えることも必要よ。目先の欲望のままお金を使っていても、漠然とした不安を抱え続けるだけで状況は変わらないじゃない!
まず大切なのは、自分を見つめ直すこと。日々の生活もそうだし、マネー体質をきちんと把握することから始めてみなさい。その上で、先取り貯蓄をしたりメリハリをつけた使い方をしたりすれば、着実に資産を増やせるはず。あとは、資産運用にもアレルギーを持たずに興味を持つこと。始めるのが早ければ早いほど、時間が味方してくれて「複利の効果」で大きく増やせるかもしれないわよ。
「そんなことを言われても、どうやって始めたらいいかわからないし……」なんて言い訳しているそこのあなた! まずは自分に近い収入やライフスタイルの人で、お金を貯めたり増やしたりすることが上手な人を参考にしてみなさい。まずは、自分ができそうなところから真似してみることで、いつの間にかあなたも貯蓄体質になっているはずよ!
▼資産運用の先輩が投資を始めたきっかけは?
先行き不透明な時代を生き抜くために。25歳のAさんがたどり着いた答えは、つみたてNISAでの長期分散投資!
▼共働き夫婦編はこちら
共働き夫婦の実態調査―貯金や貯蓄の平均は? 皆さんはパートナーの貯金額、ちゃんと把握してる?
調査タイトル:お金事情についてのアンケート
調査主体:マイナビニュース
調査時期:2022年2月19日〜2月28日
調査対象:25歳から34歳の独身女性
調査数:431人
調査方法:インターネットログイン式アンケート
高山 一恵(たかやま かずえ)
ファイナンシャルプランナー(CFP)、一級FP技能士。株式会社Money&You取締役。
全国での講演活動、執筆、マネー相談を通じて、女性の人生に不可欠なお金の知識を伝えている。女性向けWEBメディア『FP Cafe®』や『Mocha』も運営。また、『Money&You TV』や「マネラジ。」「Voicy」などでも情報を発信している。 主な書籍には、「はじめてのNISA &iDeCo」(成美堂出版)「1日1分読むだけで身につく お金大全100」(自由国民社)」「はじめのお金の基本」(成美堂出版)「マンガと図解 はじめてのFIRE」(宝島社)などがある。
Money&You:https://moneyandyou.jp/