定年後の3大不安は、「健康」「お金」、そして「孤独」

定年後の生活がなんとなく不安という人は、多いと思います。
「いつまで健康でいられる?」「年金の受給額はいくら?」「仕事を辞めたら何をして過ごそう?」などなど。
皆さんの不安の正体は、大きくは「健康」「お金」「孤独」の3つのカテゴリーに分けられます。「健康」「お金」については、イメージしやすいかもしれませんが、意外と見落としがちなのが「孤独」。今回のリア充診断で、チェック項目が多かった人は、対策を考える良い機会です。

定年後の生活を想像してみてください。
仕事をしているときは、休日がありますが、基本的には365日、気持ちは仕事やその人間関係に縛られています。だから、定年退職すると驚くほど気持ちは軽くなるはずです。

逆に言えば、仕事をしていると、誰かと必ずつながっています。でも、仕事を引退すると、人とのつながりが薄れ、最後には自分と家族だけに。今まで感じたことのないような「孤独」を味わうことになります。

「孤独の何が問題なの?」と思われる人もいるでしょう。実は、「孤独」だと感じることで、心と体の健康を損なうリスクがあります。
イギリスでは2018年に「孤独担当大臣」のポストがつくられました。その際に発表された調査結果によると、孤独は肉体的にも、精神的にも健康を損ない、肥満や1日15本のタバコ喫煙よりも有害であるとのこと。孤独がイギリスの国家経済に与える影響は、年間320億ポンド(約4.9兆円)にあたるとされています。そして、2021年にはイギリスに次いで世界で2例目となる、「孤独・孤立対策担当大臣」が日本で新設されました。孤独・孤立対策推進会議で決定した基本理念のなかにも、 イギリスの調査結果を引用しながら「孤独・孤立は命に関わる問題であるとの認識が必要である」と記されています。

充実した老後生活を送るためには、お金や健康への備えと同じくらい、「孤独」に対する備えをすることが大切というわけです。

大切にすべきは、人の目より自分の満足

定年後に「孤独」を感じないためには、どうすればいいのでしょう。パッと思いつくのは、定年退職後も続くような人間関係を築いておくことではないでしょうか。地域のイベントに参加したり、地元や学生時代の友人と交流を深めたりするなど、仕事以外のコミュニティやネットワークづくりも意識し、日頃から、周りの人に敬意をもって接することを忘れないようにすることが重要です。

特に、コロナ禍で人と気軽に会いにくい状況では、孤立の深刻化が懸念されます。対応策のひとつとして、スマートフォンやパソコンなどを用いた、離れていてもできるコミュニケーションに積極的に挑戦してみてはいかがでしょうか。

一方で、人とつながっていても「寂しい」と感じることもあります。他人の行動や気持ちはコントロールできないもの。気の置けない友人でも、過度な期待をしすぎない方がいいかもしれません。
そう考えると、老後をリア充にするための究極のコツは、心ウキウキと楽しめる趣味などを持つことだと私は思います。誰かと一緒に楽しむ趣味ももちろんいいですが、ひとりでも楽しめる趣味もおすすめです。「自己満足できるもの=ウキウキ楽しめるもの」であることが大切ですね。それを見つけるためには、他者からどう見られるかを意識せず、自分の感覚に素直になることがポイントです。

もちろん、趣味でなくても大丈夫。人によっては、定年退職後も新しい仕事を見つけることで、心ウキウキする時間を過ごせるかもしれませんね。

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ひとりでも心ウキウキすることで脱・孤独!

60歳で定年退職して仮に85歳まで生きるとすると、「1日12時間(稼働時間)×365日×25年間」で10万時間以上になります。定年退職後90歳まで生きるなら、約13万時間。時間はいくらでもあります。ひとりでも心ウキウキと過ごせる何かがあれば、その長さも不安ではなく、楽しみになりますよね。

自分の老後は、誰かに用意してもらうものではありません。老後をリア充にする種をまけるのは、自分だけです。そして、老後の生活は、現役時代のようにギラギラ・キラキラとしたものではなく、やはり少し寂しいもののはず。ひとりの時間と向き合うような、それなりの覚悟を持って、現役時代から少しずつ準備をするのが良いでしょう。

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  • この記事は2018年9月12日に公開した内容を、2022年9月14日に更新して掲載しています。今後、変更されることもありますのでご留意ください。
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次に掲げる事項は、それぞれ2024年以降のNISA(成長投資枠・つみたて投資枠)のことをいいます。

配当金等は口座開設をした金融機関等経由で交付されないものは非課税となりません。

  • NISAの口座で国内上場株式等の配当金を非課税で受け取るためには、配当金の受領方法を「株式数比例配分方式」に事前にご登録いただく必要があります。

リスク及び手数料について

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同一年において1人1口座(1金融機関)しか開設できません。

  • NISAの口座開設は、金融機関を変更した場合を除き、1人につき1口座に限られ、複数の金融機関にはお申し込みいただけません。金融機関の変更により、複数の金融機関でNISA口座を開設されたことになる場合でも、各年において1つの口座でしかお取引いただけません。また、NISA口座内に保有されている商品を他の年分の勘定又は金融機関に移管することもできません。なお、金融機関を変更される年分の勘定にて、既に金融商品をお買付されていた場合、その年分について金融機関を変更することはできません。NISAの口座を仮開設して買い付けを行うことができますが、確認の結果、買付後に二重口座であったことが判明した場合、そのNISA口座で買い付けた上場株式等は当初から課税口座で買い付けたものとして取り扱うこととなり、買い付けた上場株式等から生じる譲渡益及び配当金等については、遡及して課税いたします。

NISAで購入できる商品はSBI証券が指定する商品に限られます。

  • SBI証券における取扱商品は、成長投資枠・つみたて投資枠で異なります。成長投資枠の取扱商品は国内上場株式等(現物株式、ETF、REIT、ETN、単元未満株(S株)を含む※)、公募株式投資信託(※)、外国上場株式等(米国、香港、韓国、ロシア、ベトナム、インドネシア、シンガポール、タイ、マレーシア、海外ETF、REITを含む※)、つみたて投資枠の取扱商品は長期の積立・分散投資に適した一定の公募株式投資信託となります。取扱商品は今後変更する可能性があります。
  • SBI証券が指定する制限銘柄(上場株式等)、デリバティブ取引を用いた一定の商品及び信託期間20年未満又は毎月分配型の商品は除きます。

年間投資枠と非課税保有限度額が設定されます。

  • 年間投資枠は成長投資枠が240万円、つみたて投資枠が120万円までとなり、非課税保有限度額は成長投資枠とつみたて投資枠合わせて1,800万円、うち成長投資枠は1,200万円までとなります。非課税保有限度額は、NISA口座内上場株式等を売却した場合、売却した上場株式等が費消していた非課税保有限度額の分だけ減少し、その翌年以降の年間投資枠の範囲内で再利用することができます。
  • 投資信託における分配金のうち特別分配金(元本払戻金)は、非課税でありNISAにおいては制度上のメリットは享受できません。

損失は税務上ないものとされます。

  • NISAの口座で発生した損失は税務上ないものとされ、一般口座や特定口座での譲渡益・配当金等と損益通算はできず、繰越控除もできません。

出国により非居住者に該当する場合、NISA口座で上場株式等の管理を行うことはできません。

  • 出国の際には、事前に当社に届出が必要です。出国により非居住者となる場合には、NISA口座が廃止され、当該口座に預りがある場合は、一般口座で管理させていただきます。なお、海外転勤の場合にNISAで継続保有することが可能な特例措置については当社では対応しておりません。

つみたて投資枠では積立による定期・継続的な買付しかできません。

  • つみたて投資枠でのお取引は積立契約に基づく定期かつ継続的な方法による買付に限られます。

つみたて投資枠では信託報酬等の概算値が原則として年1回通知されます。

  • つみたて投資枠で買付した投資信託の信託報酬等の概算値を原則として年1回通知いたします。

NISAでは基準経過日における氏名・住所の確認が求められます。

  • NISAでは初めてつみたて投資枠を設定してから10年経過した日、及び以後5年を経過するごとに氏名・住所等の確認が必要となります。当社がお客さまの氏名・住所等が確認できない場合にはお取引ができなくなる場合もございますのでご注意ください。
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いど みえ

井戸 美枝(いど みえ)

CFP®、社会保険労務士。社会保障審議会企業年金・個人年金部会委員。経済エッセイストとして活動。「難しいことでもわかりやすく」をモットーに、数々の雑誌や新聞の連載記事の執筆をはじめ、講演、テレビ、ラジオ出演などを通じ、生活に身近な経済問題、年金・社会保障問題を紹介。近著に『定年男子 定年女子』共著(日経BP社)、『100歳までお金に苦労しない定年夫婦になる』(集英社)、『届け出だけでもらえるお金』(プレジデント社)など。

オフィシャルサイト:https://mie-ido.com

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