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2022.1.12スペシャルコンテンツ
佐野さん
うちの会社は60歳で定年退職だから、会社員生活もあと10年ちょっとかぁ。
子どもたちの教育費がかさんで、あまり貯蓄が増えていないから老後のお金が心配なんだよなぁ。年金でやっていけるのだろうか。そもそも年金はいくらもらえるんだろう?
そうそう! この間、同僚が年金額の目安をWebサイトで簡単に調べられるって言っていたな。たしか三井住友銀行のWebサイトだった。よし、スマホでやってみよう。
三井住友銀行の「年金試算シミュレーション」をやってみる
佐野さん
まずは年齢・性別を入力して、「ねんきん定期便はお持ちですか?」かぁ。う〜ん、受け取った記憶はあるけど、どこにしまったかな? とりあえず、「いいえ」でやってみることにしよう。
「配偶者の方もご一緒に計算しますか?」は、「はい」を選んで……
妻の年金も一緒にシミュレーションできるのはいいな。
佐野さん
まずは自分の「就業開始の年齢」と「就業終了の年齢」※を入力するんだな。僕は22歳で会社に入って、60歳まで働く予定だ。現在の年収も入力して、僕の情報はこれでOK。
佐野さん
次は妻の分だ。妻は今、専業主婦だから画面の上にある「企業へのお勤め経験が無い方およびすでに退職をされている方」の□にチェックして、「次へ」をタップすればいいみたいだ。
毎年、誕生月に郵送で届く「ねんきん定期便」を見ながら情報を入力すれば、より実情に沿った年金額や定年後の収支のバランス、金融資産残高のシミュレーションができます。
「ねんきん定期便」があれば、会社勤務からパート勤務など扶養内になった場合も、会社勤務時代の厚生年金を反映して計算が可能です。
「ねんきん定期便」には、50歳未満の場合は、これまでの加入実績に応じた年金額が、50歳以上の場合は、今と同じ条件で60歳まで加入すると仮定して計算した年金見込額が記載されています。届いたら必ず内容を確認して保管しておきましょう。
佐野さん
おっ! 年金額が出てきたぞ。夫婦で毎月23.4万円ということだな。今の月収より、かなり少ないなぁ。
100歳までの金融資産残高のグラフと計算結果も出ているぞ。ここまで計算してくれるんだな。
佐野さん
どれどれ……。「計算結果」によると、「生活費」毎月28万円に対して、「受給年金額」は毎月23.4万円。毎月の不足分が4.6万円ということかぁ!
「年金試算シミュレーション」では、年金額だけでなく、100歳までのお金の収支や金融資産の変化もシミュレーションできます。
資産残高がグラフで表示され、資産がプラスの場合は緑色、マイナスになると赤色で表示されるので、お金が足りるかどうかが一目でわかります。
グラフのもとになっているのが、グラフ下の「計算結果」の数字。試算した生活費、受給年金額、65歳時点の金融資産などをもとにグラフが作成されます。
最初の設定では、65歳以降の生活費が「一般的な生活費(28万円)」、65歳時点の金融資産は「3,000万円」として、シミュレーション結果が出ます。生活費や65歳時点の金融資産を自分たちに合った条件に変更して、再計算してみましょう!
佐野さん
おや? 「お客さまのお考えに合わせた条件へ変更」と書いてある。そうか! 65歳時点の金融資産が「3,000万円」の設定になっているけど、退職金や貯金をもとに自分で変更できるんだ。なるほど、やってみよう。
佐野さん
生活費は、「ゆとりある生活費」の35万円にしてみよう。
金融資産は…… 65歳までにどれくらい貯められるだろう?
退職金で1,000万円もらえるとして、それまでの貯蓄1,000万円と合わせて大体2,000万円としておくかな。「任意」を選んで2,000万円と入力しておこう。
資産運用をする場合は、「金融資産運用利回り」も選ぶようになっているのか…… まだ資産運用はしていないから、そのまま0%で「再計算」してみよう!
65歳以降の生活費が毎月どれくらいかかるかは、今の家計を参考に考えてみましょう。定年後、子育てが終わっていれば教育費の支出はなくなりますが、生活費はあまり減らず定年後も思ったより支出が減らないというケースもあります。生活レベルを変えたくないという方は、そのことも考慮して入力しましょう。
65歳時点の金融資産は、コツコツと貯めた預金、投資信託や株などの運用商品、貯蓄性のある保険、勤務先からの退職金などを含めて合計額を推測して入力します。60代の二人以上の世帯の貯蓄額平均は約2,400万円※という調査結果も参考にしてみてください。
また、65歳以降も、保有する資産を運用で増やしていくことも検討してはいかがでしょう。その場合、金融資産の運用利回りを選択することになります。利回りの選択で迷ったら、リスクを極力避ける運用をしたいなら「1%」、多少のリスクはあってもリターンを期待してバランスよく運用したいなら「3%」を選んでおくと良いでしょう。
佐野さん
あれっ!? 70代でグラフが赤くなっちゃった! 金融資産がマイナスになってしまったんだ。
毎月の不足額が11.6万円になっているのが原因だ。ゆとりある生活費を想定してみたけど、生活費はもっと抑えないといけないな。
それに60歳で退職した場合、65歳で年金をもらうまでに収入の無い期間が5年もあるし、やっぱり退職までのこの10年の間に金融資産を増やしておかないといけないな。
今回シミュレーションしてみて、今のうちに気づけてよかった。次は資産を増やすために、今からできることを調べてみるかな。
生活費や65歳時点の金融資産などの条件を変更すると、シミュレーションの結果は違ってきます。いろいろなパターンでシミュレーションしてみると、65歳までにどれくらい金融資産を準備しておいた方がいいか、生活費がどれくらいなら金融資産が100歳まで持ちそうか、これからの貯蓄や運用を考えるヒントを得られるでしょう。
年金には、今回試算した公的年金と、自分でつくる私的年金(iDeCoや個人年金など)もあります。iDeCo は、2022年5月から加入可能な年齢が拡大され、より加入しやすくなります。現役時代の節税効果もあるので、検討してみてはいかがでしょうか。
三井住友銀行の「年金試算シミュレーション」をやってみる
Webからはじめる手続きができる!
三井住友銀行のiDeCo
坂本 綾子(さかもと あやこ)
CFP® /1級FP技能士。大学在学中より雑誌の編集に携わり、卒業後に取材記者として独立。1988年より女性誌、マネー誌などで金融に関する記事を執筆。家計管理、保険、資産運用に関する記事をはじめ、銀行の商品・サービスについても雑誌やWeb媒体で多数執筆。執筆に加え生活者対象のセミナー、家計相談も行っている。著書に「今さら聞けない お金の超基本(朝日新聞出版)」「まだ間に合う!50歳からのお金の基本(エムディエヌコーポレーション)」、「年収200万円の私でも心おだやかに毎日暮らせるお金の貯め方を教えてください!(SBクリエイティブ)」など 。