インデックスファンドとは?

インデックスファンド

インデックスファンドは、市場全体の値動きに連動した運用成果を目指す投資信託です。アクティブファンドと対比されるパッシブファンドの一種であり、運用コストが比較的低く設定されていることが多いため、効率的な運用を実現できる点が特徴です。

代表的なインデックス

インデックスファンドは、さまざまな指標に連動した運用を行います。代表的なインデックスには、日本の日経平均株価(日経225)とTOPIX(東証株価指数)、米国のNYダウ、S&P500指数、ナスダック総合指数などがあります。

下の表は横にスクロールできます

インデックス名 構成銘柄
日経平均株価(日経225) 東京証券取引所プライムに上場する企業の中から選定された株式225銘柄
東証株価指数(TOPIX) 東京証券取引所プライムに上場するすべての銘柄
NYダウ(ダウ工業株30種平均) ニューヨーク証券取引所とNASDAQ市場に上場する優良企業30社の株式銘柄
S&P500指数 米国株式市場を代表する大型株500銘柄
NASDAQ総合指数 NASDAQ市場に上場するすべての株式銘柄

S&P500指数については「【初心者向け】S&P500とは?基礎知識から投資方法まで詳しく解説!」で詳しく説明しています。ぜひご覧ください。

他ファンドとの違い

インデックスファンドと対照的な運用方法を採用するアクティブファンドや、バランスファンドといった他のファンドとの違いを見てみましょう。

アクティブファンドとインデックスファンドは、運用方法やコスト、構成銘柄などが異なります。インデックスファンドが目指すものが特定の指数に連動した運用であるのに対し、アクティブファンドが目指すものは、市場全体の値動きを上回る運用成果です。インデックスファンドは、特定の指数を構成する銘柄に幅広く投資するため、銘柄の調査・分析や入れ替えが少なく運用コストを低く抑えられます。一方、アクティブファンドでは、ファンドマネージャーが独自の調査・分析に基づいて銘柄選定を行うため、運用コストが高くなる傾向があります。

アクティブファンド

また、バランスファンドは、株式や債券など複数の資産に分散投資する投資信託のことです。インデックスファンドは、株式や債券などの単一の資産クラスに特化した運用を行うのに対し、バランスファンドは資産クラスによるリスク分散を図ることができます。

バランスファンド

インデックスファンドのメリット

インデックスファンドは、投資初心者にも始めやすい投資方法だと言われています。ここでは3つのメリットを紹介します。

分散投資できる

投資のリスクを抑えるための方法として、複数の銘柄に投資する分散投資が有効ですが、インデックスファンドは、投資初心者にとって身近な分散投資の手段です。インデックスファンドに投資することで、多数の銘柄に自動的に分散投資が行われます。これにより、個別銘柄のリスクを軽減し、市場全体の動きに連動した運用成果を得られます。

さらに、異なる資産クラスのインデックスファンドを組み合わせることで、ポートフォリオ全体のリスク分散を図ることも可能です。

長期投資に適している

インデックスファンドは、長期投資に適した投資商品の1つです。その理由の1つが、比較的低い運用コストです。インデックスファンドは、アクティブファンドと比べて運用方法がシンプルなため、信託報酬が抑えられています。

さらに、新NISAを活用することで、税制面でのメリットも享受できます。インデックスファンドの低コストと税制優遇措置により、長期投資に適した環境が整っているといえるでしょう。

投資効果がわかりやすい

インデックスファンドは、日経平均株価などの指数に連動するように運用されているため、投資効果がわかりやすいという特徴があります。

指数の動きは、テレビやニュースで頻繁に報道されるため、投資される方は自分の投資の状況を容易に把握できます。例えば、日経平均株価が上昇した場合、日経平均株価に連動するインデックスファンドの価値も同様に、上昇することが期待できるでしょう。

インデックスファンドにデメリットはある?

インデックスファンドは、投資初心者でも始めやすい特徴があるものの、デメリットもあります。ここでは3つのデメリットを紹介します。

元本割れの可能性がある

インデックスファンドには、元本割れのリスクがあることを認識しておくことが重要です。

インデックスファンドは、株式や債券などの金融商品に投資しているため、市場の変動によって価格が変動します。例えば、経済の低迷や金融危機などの影響で、市場全体が下落した場合、インデックスファンドの価値も下がります。ただし、長期的に見れば、市場は上昇と下降を繰り返しながら成長していく傾向です。したがって、短期的な変動に一喜一憂するのではなく、長期的な視点を持ってインデックスファンドに投資することが重要です。

短期間では大きな利益が出にくい

インデックスファンドは、短期的で大きな利益を追求するよりも、長期的な資産形成に適した投資商品です。その理由は、インデックスファンドが多数の銘柄に投資を分散しているため、個別銘柄の値動きが全体に与える影響が小さくなるためです。つまり、一部の銘柄が大きく上昇しても、ファンド全体としての値上がりは限定的になります。

インデックスファンドは、短期的な高利回りを求める方にとっては不向きかもしれませんが、長期的に安定した運用を目指す方にとっては魅力的です。したがって、インデックスファンドへの投資には、長期的な視点を持ち、時間をかけて着実に資産を増やしていくことが大切です。

指標以上のリターンは得にくい

インデックスファンドは、特定の指標に連動する運用を目指しているため、その指標を大幅に上回るリターンを得ることは難しいといえます。

インデックスファンドは、指標に含まれる多数の銘柄に分散投資を行うため、個別銘柄の値動きによる影響が均等に分散されます。つまり、一部の銘柄が大きく上昇しても、ファンド全体のパフォーマンスへの影響は限定的です。

インデックスファンドの始め方

インデックスファンドを購入するためには、まず証券会社を選び証券口座を開設する必要があります。インデックスファンドの購入方法を詳しく見てみましょう。

投資信託口座を開設する

インデックスファンドを始めるには、まず投資信託口座を開設する必要があります。投資信託口座は、銀行や証券会社などの金融機関で開設できます。まずは、自分に合った金融機関を選びましょう。

口座開設の手続きは、多くの場合オンラインで完了できます。手続きの際には、マイナンバー確認書類(マイナンバーカードや通知カードなど)と、本人確認書類(運転免許証や健康保険証など)を用意しておきましょう。口座開設の申し込みフォームに必要事項を入力し、書類を提出すれば、手続きが完了します。

口座に入金する

投資信託口座の開設が完了したら、続いて口座への入金を行います。インデックスファンドを購入するための資金を、銀行口座から投資信託口座に移す必要があります。

入金方法はいくつかありますが、そのなかでもクレジットカードを利用した積立投資(クレカ積立)がおすすめです。クレカ積立では、毎月の積立金額をクレジットカードで決済するため、入金の手間がかかりません。

またクレカ積立は、ポイントを貯められることもメリットです。例えばSBI証券では、三井住友銀行が提供しているデジタル口座のOliveフレキシブルペイを使ってクレカ積立を行うと、Vポイントが貯まります。

ファンドを探す

インデックスファンドを選ぶ際は、証券会社のWEBサイトにある投資信託検索ツールを使うと便利です。まずは国内株式や海外株式、国内債券、海外債券、国内REIT、海外REITなど、投資したい投資対象を選びましょう。

ファンドを絞り込んだら、目論見書や月次レポートで以下の三つの点を確認します。

  • 手数料:購入時や換金時の手数料、運用管理費用など
  • リターンとリスク:過去の運用成績と価格の変動幅
  • ファンドの特徴:投資方針、投資対象、目標とする指標(ベンチマーク)など

手数料が高すぎたり、リスクが自分に合わなかったりすると、将来の運用成績に影響する可能性があるため、よく検討してから自分に合ったファンドを選ぶことが大切です。

ファンドを購入する

インデックスファンドの購入方法は、一括投資と積立投資の2種類があります。一括投資は、まとまった資金を一度に投資する方法です。一方、積立投資は、毎月一定額を継続的に投資していく方法です。積立投資を選択する場合は、自分の予算に合わせて、毎月の積立日と金額を設定しましょう。

まとめ

インデックスファンドは、日経平均株価などの特定の指標に連動する投資成果を目指す投資信託です。指数に連動するように運用されているため、投資効果がわかりやすく、投資知識が少ない初心者でも投資しやすい商品です。

しかし、インデックスファンドは、株式や債券などの金融商品に投資しているため、元本割れのリスクがあります。また、インデックスファンドを選ぶ際は自分に合った投資商品を見極め、同じ投資対象のファンドの中から諸経費などを比較して、最適な商品を選んで購入しましょう。

インデックスファンドに投資するなら、三井住友銀行とSBI証券の連携サービスがおすすめです。三井住友銀行アプリからSBI証券の口座を開設すれば、クレカ積立で投資信託の購入が可能です。Vポイントが貯まり、ポイントを投資の購入に充当できます。

インデックスファンドへの投資を検討している方は、三井住友銀行が提供しているデジタル口座のOliveフレキシブルペイを通じて、SBI証券での口座開設を検討してみてはいかがでしょうか。

  • 2024年7月現在の情報です。今後、変更されることもありますのでご留意ください。

黒髪りの

金融ライター。FP資格や投資経験をもとに、資産運用や生命保険、不動産関連の記事を執筆。半導体・自動車業界で16年にわたり技術翻訳を担当していた経験から、英語学習の記事執筆も行う。
保有資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士、日商簿記2級、英検準1級、TOEIC885点など

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