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投資信託ってなに? どういう仕組み?
2021.6.16投資信託Q&A
まず、金融機関で投資信託を購入できる口座を開設しましょう。
銀行で投資信託を購入する場合は、新たに「投資信託口座」を開設します。預金口座と異なるので注意が必要です。また、証券会社で「証券総合口座」を開設して購入することもできます。
銀行で投資信託口座を開設すれば、振込などの手間を減らして投資信託を購入できるのがメリットです。
証券総合口座の場合は、預金口座から証券会社の口座へ送金することで、投資信託を購入できるようになります。投資信託以外にも、その証券会社が取り扱う商品を購入できるようになります。
なお、いずれの場合も口座開設にはマイナンバー(個人番号)の確認が必要になります。マイナンバーカードか、マイナンバー記載の書類(マイナンバー通知カードや住民票)と本人確認書類(運転免許証など)を用意しておきましょう。
すぐに開設手続きをしたいなら、24時間365日受付をしているネット窓口での開設がおすすめ。手続きについてわからないことがある場合や直接話を聞きたい場合は、有人窓口がある銀行や証券会社での開設を検討するとよいでしょう。
また、金融機関によっては口座開設すると現金やポイントをもらえるキャンペーンを実施されていることもあります。
投資信託を購入・売却して利益が出たときは税金がかかるため、利益/損失を合算して損益を計算する必要があります。口座を開設するときは、この損益を金融機関が計算してくれる「特定口座」か、計算されない「一般口座」か、どちらかを選ぶ必要があります。
さらに、特定口座の中でも「源泉徴収あり」口座なら、納める必要のある税金(利益の約20%)を金融機関が引いて代わりに納税してくれるので、確定申告をする必要がなく、初心者にもおすすめです。
「源泉徴収なし」口座は確定申告が必要になりますが、売却時に源泉徴収されず、後で納税することになります。「いつも確定申告を必ず行うので、その手間は気にならない」という人にはこちらの方がよいでしょう。
一方、一般口座は、自分で損益を計算しなければならず、確定申告が煩雑になるので多くの方には不向きです。
投資信託は、株式や債券などを購入して運用を行うため、それらの商品の値動きによって価格が変動します。元本保証の商品ではないので、預金利息よりも大きな利益を得られることもありますが、逆に損失が出ることもあります。
また、どんな投資対象(株式or債券など)を購入するか、どこの国・地域(日本or海外)の商品かによってリスクが異なります。ここで言うリスクとは、「価格の振れ幅」のことです。リスクの高い商品は高収益を期待できる反面、大きな損失が出ることも。リスクとリターン(収益や損失)は「ハイリスク・ハイリターン」「ローリスク・ローリターン」のように表裏一体の関係にあります。
一般的に、株式>債券、海外に投資する商品>国内に投資する商品というように、リスクの大小を見分けることができます。リスクとリターンの関係を念頭に、今の自分の志向にあった商品を選ぶことが大切です。
▼リスクとリターンについてくわしく知りたい方はこちら
切っても切り離せないリスクとリターンの関係
投資信託の運用は、「投資信託口座」や「証券総合口座」を開設することで始められます。投資初心者には、源泉徴収ありの特定口座が確定申告の必要なく手間がかからないのでおすすめです。
また、預金と比較した場合、収益を期待できますが、元本保証ではないことを理解してから始めましょう。
次回は投資信託の選び方について解説します。
【投資信託やってみた】
「投資信託を買うための口座を開設しよう!」の記事は こちら
執筆:歌代 将也(うたしろ まさなり)
ファイナンシャルプランナー(CFP®)、社会保険労務士。妻と子ども2人、住宅ローンありという普通のサラリーマンから、「うたしろFP社労士事務所」代表に。社会保険、マネー関連記事の執筆・監修やセミナー講師などを行い、お金のことで必要以上に不安を感じることなく、楽しく働き続けたい人と会社をサポートしている。
うたしろFP社労士事務所:https://uta-fpsr.com