#05

ポイントサービスの取り組み

もっとおトク&便利なポイントサービスへ。

「Vポイント」で変わる銀行取引。

2021.03.29

国内ポイントサービス市場

年々成長を続けており、いよいよ2兆円を突破

ポイントサービス国内市場規模推移と予測

出典:株式会社矢野経済研究所「ポイントサービス市場に関する調査(2020年)」(2020年8月5日発表)
※1 ポイント発行額ベース
※2 2020年度は見込値、2021年度以降は予測値
※3. 特定の企業やグループが提供するサービスや商品の購入等に対して、発行されるポイントやマイレージ等を対象とし、 市場規模はポイントの総発行額を指す。

「ポイ活」(ポイントを貯めたり使ったりする活動)が流行語になったことからも分かる通り、近年日本における“ポイント熱”が高まり続けている。

さまざまな事業者からポイントサービスが提供される中、三井住友銀行がグループ独自のポイントサービスを提供する背景、そしてお客さまにもたらされるメリットとは?

リテールマーケティング部の常田と高橋に聞いた。

他行に先駆けて開発・
提供した「銀行のポイント」

三井住友銀行は2002年から提供してきた独自のポイントサービスを、2020年6月よりグループ共通の「Vポイント」へとリニューアル。2021年2月には三井住友カードと共同で、ポイントを決済手段として使える「Vポイント」アプリをリリースした。こうした取り組みの背景には一体どのような狙いがあったのだろうか?

高橋:現在は小売事業者や通信会社等、多様な運営主体がポイントサービスを提供していますよね。当行が提供するポイントは、本支店ATMの利用やネットバンキングへのログイン、資産運用商品の購入、デビットカード・クレジットカードの利用等、様々な金融取引で貯まることが特長です。

日常取引の中で自然と貯まっていることも多く、それを魅力に感じていただいている方も多いようです。

常田:当行のポイントの歴史は、2002年にご提供を開始した「ワンズプラス」(One’s plus)というサービスが始まりです。お客さまとの関係性を深め、継続的に当行をご利用いただくために商品開発されました。当初は、住宅ローンや預金の残高に応じたポイント付与等を行っていました。

高橋:2008年に「SMBCポイントパック」と名称が変わった後、お取引のタイミングでポイントが付与されることをよりご認識いただけるよう、2018年以降は、インターネットバンキング「SMBCダイレクト」のログイン等、デジタルでのお取引でポイントを獲得できるように変更しました。

グループ共通の「Vポイント」へ
と進化

従来の「SMBCポイント」は、振込手数料等に利用できたが、ポイント交換等の幅広い用途での利用には、三井住友カードのクレジットカード保有が条件になっていた。そこで三井住友銀行は、改めてお客さまの利便性向上を図るため、三井住友カードと連携し、グループ共通のポイントサービス「Vポイント」を開発した。

高橋:「Vポイント」は、三井住友銀行と三井住友カードとで、共通利用が可能なポイントサービスです。2020年6月より両社共通のポイントサービス「Vポイント」としてリニューアルしたことで、資産運用やクレジットカード利用で獲得したポイントを、合算して利用できるようになりました。三井住友カードと三井住友銀行それぞれでポイントを貯めているお客さまは、アプリやWeb上の簡単な手続で、ポイントをまとめることができます。

また、三井住友カードのクレジットカードをお持ちでないお客さまでも、ポイントの幅広い利用が可能になりました。日用品等の景品交換から振込手数料への充当、それに日々のお買い物までご利用いただけます。

常田:「Vポイント」へのリニューアルは、お客さまにとっての「利便性向上」と、私たちSMBCグループがより多くのお客さまと出会うための「機会創出」に向けた取り組みでした。

大手ポイントの利用も検討しましたが、やはり「SMBCグループならではの強みを活用しよう」ということで、グループ独自のポイントサービスをさらに発展させる方向に、舵を切ることにしました。これにより、従来は銀行かカード会社どちらか一方をご利用だったお客さまにも、双方のサービスに触れていただく機会が広がりました。

三井住友カードという大手クレジットカード会社との一体化を強められたことは、大きな前進だと考えています。

高橋:今回のリニューアルは、当行と三井住友カード、それにシステム開発を担う日本総合研究所も加えた3社横断のプロジェクトのため、通常のシステム開発とはまた違う難しさがありました。

常田:プロジェクトを進める中で、両社の企業文化がかなり違うことを実感しました。例えば「営業日」という言葉一つでも、銀行では基本的に「平日」のことを指しますが、カード会社では違います。そうした大小様々の差異を互いに乗り越え、総勢100人規模で一つのことを成し遂げるのは想像以上に困難でしたが、会社を超えた一体感も生まれ、参加メンバーにとっても非常にやりがいのあるものでした。

高橋:「Vポイント」アプリの使いやすさや、ポイント交換先の拡充等、お客さまの利便性向上については、妥協することなくこだわり抜きました。

常田:グループ全てのお客さまに関係するサービスのため、いつも以上に慎重な運営が求められ、リリースまでには何度も厳しいテストを行いました。

高橋:三井住友カードのクレジットカードを持たないお客さまでも、直接景品交換が可能になりましたので、「便利になった」というお褒めの言葉もいただいています。おかげさまでリリース以降、ポイント利用率と利用額は増加しています。

常田:Vポイントは、三井住友カードとのポイントおまとめができますし、当行での投資信託・外貨預金のご購入・積立のお取引でもポイントが貯まります。

また「SMBCデビット」というデビットカード利用で得られる特典は、「キャッシュバック」と「ポイント」から選択が可能です。キャッシュバックで付くのは0.25%ですが、ポイントにすると0.5%。ぜひおトクにご利用いただきたいですね。

こだわりが結実した
「Vポイント」アプリ

2021年2月には、三井住友カードがポイントを直接買い物に利用できる「Vポイント」アプリをリリースした。
このアプリによりVポイントの利便性は一段と向上するという。

高橋:「Vポイント」アプリは、ポイントをそのままお買い物に使える決済アプリです。三井住友銀行や三井住友カードとお取引のないお客さまでも、ダウンロードすればVisaプリペイドとして利用可能です。

常田: Visaブランドの加盟店であれば、Visaのタッチ決済でどこでも利用可能です。一度使っていただければ、便利さをご理解いただけると思います。
お買い物をするごとに0.25%のポイントがプリペイド残高としてキャッシュバックされるので、現金でお買い物するよりもおトクです。

高橋:ポイントとプリペイド、銀行とカード等、複数の仕組みが関わるアプリですが、お客さまにとってシンプルで分かりやすいものになったと自負しています。
はじめてキャッシュレスを利用されるお客さまにも安心してご利用いただけるよう、簡便さと、金融機関のサービスとして十分なセキュリティ・安全性の確保の両立にこだわりました。

常田:また、Vポイントに親しんでいただくため、「ビバすけ」というキャラクターも誕生しました。彼は、三井住友銀行のキャラクターである「ミドすけ」の友だちです。今後は、「ミドすけ」と「ビバすけ」が力を合わせて、お客さまの認知度を高めていってほしいですね。

〈ビバすけとは?〉
・カリフォルニア出身のヤングビーバーで、陽気で穏やかな性格
・「ミドすけ」とは友達で、ポイントを貯めることが日々の喜び
・口癖は「ビバ!買い物!ビバ!ポイント!」

これからも「おトク感」と
「楽しさ」を大切に

数え切れないほどのポイントサービスが提供される日本では今後、運営会社間のさらなる競争激化が予想される。 そうした中、Vポイントはいかにして存在感を発揮していくのだろうか。

高橋:ポイントサービスを提供する企業は新規のお客さまの獲得や既存のお客さまの取引維持を目的に、今後もさまざまなサービスを開発し、提供していくでしょう。

常田:いまや日本では、大多数の方が何らかのポイントを保有・利用されており、その位置づけも、より貨幣に近い価値を持つものに変わってきています。

高橋:Vポイントは現在、三井住友カードと三井住友銀行の2社で提供しているサービスですが、グループ内の他の会社でもVポイントへの参画を検討しています。また、グループ会社以外の他社とも連携を進めていきます。より幅広いお客さまにとって貯めやすく、どこでも使える、便利なポイントサービスとなるよう、進化を重ねていきたいですね。

常田: Vポイントには幅広いシーンで貯められるという長所があるので、お客さまに「こんな形でポイントが貯まるならもっと取引してみようかな」と感じていただき、グループ会社のサービスのご利用につなげられる“触媒”のような存在にしていければ理想的だと考えています。使い勝手も含めてまだまだ発展途上ですが、今後も「おトク感」「楽しさ」は大切にしていきたいですね。

※2021年3月現在の情報です。
今後、変更されることもありますのでご留意ください。

もっとおトク&便利なポイントサービスへ。
「Vポイント」で変わる銀行取引。

  • 他行に先駆けて「グループ独自のポイント」を提供
  • 利便性と安全性にこだわった「Vポイント」アプリ
  • 「おトク感」と「楽しさ」を重視し、利用シーンの拡大へ