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住宅ローンを借り換える最適なタイミングとは?具体例も含めて解説!
「住宅ローンの金利が今後上がりそうで心配」「住宅ローンの借り換えでお得になるのか知りたい」と思っている方も多いのではないでしょうか。
住宅ローンの借り換えは、金利やローン残高、残りの返済期間によってメリットが出るか否かが大きく変わってきます。
本記事では、住宅ローンを借り換える最適なタイミングや具体的なシミュレーションについて解説します。
本記事を参考にすることで、住宅ローンを借り換える最適なタイミングについてご理解いただけるはずです。ぜひ最後までご覧ください。
住宅ローンの借り換えで効果が期待できる場合の条件
住宅ローンの借り換えで、効果が期待できるのは、一般的に以下のような場合です。
- 住宅ローンの残債が1,000万円以上ある
- 現在の金利と借り換えた後の金利差が1%以上ある
住宅ローンの借り換えは、基本的に同じ金融機関でおこなうことはできません。
現在借りている金融機関の住宅ローンを返済し、ほかの金融機関で住宅ローンを新たに借りることとなります。
住宅ローンの借り換えをおこなう際は、手数料などの諸費用がかかるのが一般的です。
住宅ローンの残債が少ない場合や金利差があまりない場合は諸費用のほうが高くなってしまい、メリットが得られません。
住宅ローンの借り換えを検討する際は、まず上記2つの条件を満たしているかを確認しましょう。
もちろんケースによっては上記2つの条件を満たしていなくてもメリットが出るケースもあります。たとえば、借り換えの際の諸費用が極めて安い場合などです。本記事後半では、借り換えシミュレーション結果についてもご紹介しますので、そちらも併せて参考にしてください。
住宅ローンの借り換えを検討するベストなタイミング
住宅ローンの借り換えを検討するベストのタイミングとしては、以下の4つが挙げられるでしょう。
- 固定金利特約期間が終わったタイミング
- 変動金利の返済額を見直すタイミング
- 転職を検討しているタイミング
- 上記のタイミングに合わせて健康状態が良好なとき
それぞれの詳細について解説していきます。
固定金利特約期間が終わったタイミング
固定金利特約期間が終了したタイミングは、住宅ローンの借り換えを検討するよいタイミングです。
固定金利特約型とは、一般的に最初の一定期間は固定金利で、その期間が終わると自動的に変動金利に移行する金利タイプです。
とくに、変動金利に移行した際にそれまで適応されていた固定金利と比べて金利が高くなる場合は、借り換えを検討してみましょう。
変動金利のほうが金利が低くなっている場合においても、金利が上昇しそうな見通しが立っているのであれば、借り換えを検討することがおすすめです。
その際は、固定金利で金利が低い金融機関を探すようにしましょう。
変動金利の返済額を見直すタイミング
変動金利は市場金利の動向によって金利が変動するため、固定金利に比べると将来の見通しが立てづらいと思う方もいるかもしれません。
しかし2023年10月現在においては、固定金利に比べて変動金利のほうが金利が低い状況が続いているため、現在多くの人が変動金利を選択しています。
国土交通省「令和4年度 住宅市場動向調査報告書」によると、変動金利を選択した世帯は全体の78.6%です。
変動金利は、半年に1度金利の改定がなされ、5年に1回返済額が変更されます。
そのため、返済額が変更のタイミングで金利が大きく上がり、毎月のローン返済負担が増える可能性があるのです。
現在は日銀のマイナス金利政策の影響で低金利水準が続いていますが、変動金利の金利が大きく上がりそうであれば、住宅ローンの借り換えを検討してもよいでしょう。
参考:Q. 住宅ローン、変動金利と固定金利のどちらを選ぶべきか悩んでいます | 住宅購入 | 一般社団法人 全国銀行協会
転職を検討しているタイミング
転職を検討しているタイミングも、住宅ローンの借り換えを検討するのによいタイミングです。
なぜなら、住宅ローンの借り換え審査では、審査基準の1つとして勤続年数を見られるからです。
一般的に勤続年数が1年未満だと住宅ローンの審査に通りづらくなってしまうため、転職直後では住宅ローンの借り換えは難しくなります。
また、現在の勤務先を退職し、フリーランスや自営業など会社員以外の仕事をする場合も、退職前に住宅ローンの借り換えを検討するとよいでしょう。
フリーランスや自営業などは、会社員に比べて住宅ローンの審査に通りづらいためです。
上記のタイミングに合わせて健康状態が良好なとき
住宅ローンを組む際は、基本的に団体信用生命保険への加入が必須となります。
団体信用生命保険とは、住宅ローンの契約者に万が一のことがあった際に残りの住宅ローンの残高がゼロになる保険のことです。
団体信用生命保険があることで、残された家族は住宅ローンの返済をする必要がなくなり、引き続き現在の家に住むことができます。
この団体信用生命保険ですが、加入する際に健康状態の審査があります。審査に通らなければ、団体信用生命保険に加入ができず、住宅ローンの借り換えもできません。健康状態が良好なタイミングで借り換えを検討することをおすすめします。
住宅ローンの借り換えで得をするタイミング
住宅ローンの借り換えで得をするタイミングとしては、以下の2つが挙げられるでしょう。
- 借り換え後の金利差が年1%以上である
- 住宅ローンの残高が1,000万円以上であり返済が10年以上残っている
それぞれ詳しく解説していきます。
借り換え前後の金利差が年1%以上である
住宅ローンの借り換えは一般的に、現在の金利と借り換え後の金利差が年に1%以上あるとメリットがあるとされています。
もちろん、1%以上の金利差があるからといって必ずしもお得とは限りませんが、1つの目安にはなるでしょう。
とくに住宅ローンを借り入れたのが10年以上前の方は、借り換えのメリットを享受できる可能性があります。
過去の住宅ローンの金利(超長期固定金利型の金利水準推移)については、下記を参考にしてください。
住宅ローンの残高が1,000万円以上であり返済が10年以上残っている
住宅ローンの残高が大きければ大きいほど、金利差の影響を多く受けます。
一般的には、住宅ローンの残高が1,000万円以上あり返済期間が10年以上残っている場合が、借り換えを検討する目安とされています。
もちろん、この条件で借り換えをおこなってもメリットがないケースもあります。たとえば諸費用などが高い場合です。
そのため、シミュレーションサイト等での事前確認をおすすめします。
住宅ローン借り換え後の控除を受けられるタイミング
住宅ローンを利用する際、多くの方は住宅ローン控除が気になることでしょう。
住宅ローン控除とは、個人が住宅ローンを利用して住宅の新築などをした際に、年末時点の住宅ローン残高の0.7%を所得税等から控除する制度です。
正式名称は「住宅借入金等特別控除」といい、年末調整や確定申告をすることによって支払った税金の一部が還付される仕組みです。住宅ローン控除は税額控除に該当するため、高い節税効果が期待できます。税額控除とよく混同するものに、所得控除がありますが、両者には以下のような違いがあります。
- 税額控除…税額から直接差し引くことができるもの
- 所得控除…所得金額から一定額を差し引くことができるもの
たとえば、所得が300万円の場合で所得控除が5万円の場合の節税額は5,000円程度ですが、税額控除が5万円の場合はそのまま5万円の節税となります。
住宅ローン控除はあくまで住宅の新築や取得、増改築のための借入金を対象とした控除制度です。
住宅ローン控除の主な適用条件は、次のとおりです。
- 自らが居住するための住宅
- 床面積が50u以上
- 合計所得金額が2,000万円以下
- 住宅ローンの借入期間が10年以上
- 引渡しまたは工事完了から6か月以内に入居すること
- 昭和57年以降に建築又は現行の耐震基準に適合
- ※2024年1月以降に建築確認を受けた新築住宅の場合、省エネ基準を満たしていない住宅は住宅ローン減税を受けられません。
詳細は国税庁の以下ページを参考にしましょう。
参考:住宅の新築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)|国税庁
ただし、住宅ローン控除の適用期間は居住を開始した時点からカウントされるため、借り換えをおこなっても期間が延長されるわけではないため、注意してください。
住宅ローンの借り換えは何歳までにおこなうべきか
住宅ローンの借り換えは、一般的に50歳前後までにおこなうのがよいとされています。
住宅ローンを組む時に必要な団体信用生命保険の加入年齢制限が主な理由です。
団体信用生命保険は種類が複数ありますが、がんのような病気リスクに備えられる特約つきタイプは、加入時の年齢条件があります。
三井住友銀行では8大疾病保障付住宅ローンが提供されています。
下記の8大疾病に罹患し、その状態が続いたら住宅ローンの残高が0円になる仕組みです。
- がん
- 急性心筋梗塞
- 脳卒中
- 高血圧性疾患
- 糖尿病
- 肝硬変
- 慢性腎不全
- 慢性膵炎
三井住友銀行の8大疾病保障付住宅ローンは、56歳未満の人が加入できます。
健康状態の審査がありますので、借り換えを検討する際には団体信用生命保険の加入条件も確認しましょう。
住宅ローンを借り換えた具体例
住宅ローンを借り換えた場合の具体例をご紹介します。
- 事例①:ローン残高が3,000万円の場合
- 事例②:ローン残高が2,000万円の場合
それぞれの詳細を見ていきましょう。
- ※以下参考の借り換えシミュレーションをもとに算出しています。
- ※シミュレーションは2023年10月13日時点のもの
事例① :ローン残高が3,000万円の場合
<算出条件>
借り換え前
- 住宅ローン残高:3,000万円
- 金利:2%
- 残りの返済期間:10年
- ボーナス払いなし
借り換え後
- 住宅ローン残高:3,000万円
- 金利:1%
- 残りの返済期間:10年
- ボーナス払いなし
<算出結果>
総返済額
- 借り換え前:33,124,800円
- 借り換え後:32,457,440円(総返済額:31,537,440円+諸費用920,000)
- 差額:667,360円
毎月の返済額
- 借り換え前:276,040円
- 借り換え後:262,812円
- 差額:13,228円
年間の返済額
- 借り換え前:3,312,480円
- 借り換え後:3,153,744円
- 差額:158,736円
このようにローン残高が大きいと、残りの返済期間が短くても借り換えメリットはあります。
事例② :ローン残高が2,000万円の場合
<算出条件>
借り換え前
- 住宅ローン残高:2,000万円
- 金利:2%
- 残りの返済期間:20年
- ボーナス払いなし
借り換え後
- 住宅ローン残高:2,000万円
- 金利:1%
- 残りの返済期間:20年
- ボーナス払いなし
<算出結果>
総返済額
- 借り換え前:24,282,240円
- 借り換え後:22,734,720円(総返済額:22,074,720円+諸費用660,000円)
- 差額:1,547,520円
毎月の返済額
- 借り換え前:101,176円
- 借り換え後:91,978円
- 差額:9,198円
年間の返済額
- 借り換え前:1,214,112円
- 借り換え後:1,103,736円
- 差額:110,376円
残りの返済期間が長いと、残債が少なくても大きなメリットとなるのがわかります。
SMBCのこちらのサイトから簡単にシミュレーションをおこなえるので、ぜひ試してみてください。
住宅ローンを借り換える際の注意点
住宅ローンを借り換える際の主な注意点は、以下の2つです。
- タイミングが遅くなるとメリットが小さくなる
- 場合によっては費用倒れをしてしまう
詳細について解説します。
タイミングが遅くなるとメリットが小さくなる
住宅ローンの借り換えは、借入額が大きく、残存期間が長く、金利差が大きいほどメリットがあります。
タイミングが遅くなると借入額は少なく、残存期間も短くなり、メリットが小さくなってしまうので注意しましょう。
ただし、住宅ローンの借り換えには諸費用がかかりますので、無理におこなう必要はありません。まずはシミュレーションをおこなってメリットがあるかどうかを確認するようにしてください。場合によっては費用倒れをしてしまう
住宅ローンの借り換えをおこなう際には、諸費用がかかります。
そのため、諸費用を含めた増減額の事前確認が欠かせないでしょう。
借り換えメリットが期待できるポイントとしては、大きく分けて以下の3つが挙げられます。
- 金利差が大きい:1%以上
- 借入残高が大きい:1,000万円以上
- 残存期間が長い:10年以上
まずはこれら3つのポイントを押さえるようにしましょう。ただし、3つのポイントが揃ってなくてもメリットがあるケースもありますので、シミュレーション等を活用し確認してみてください。
まとめ
本記事では、住宅ローンを借り換える最適なタイミングについて解説しました。具体的なシミュレーションも含めてご紹介しましたので、ぜひ参考にしてください。
住宅ローンの借り換えメリットが期待できるのは、「金利差が大きい」「借入残高が大きい」「残存期間が長い」といったケースです。
それぞれのポイントを押さえ、この機会に住宅ローンの借り換えを検討してみてはいかがでしょうか。
ただし、上記のポイントを全て満たしていなくてもメリットが出るケースはあります。まずは三井住友銀行の住宅ローンの借り換えシミュレーションを試してみましょう。
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