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住宅ローン金利の計算方法をシミュレーションと共にご紹介!返済額を下げる方法も徹底解説

現在住宅購入に向けて準備を進めている方や、将来的にマイホームを持ちたいと考えている方は、ご自身の家族構成やライフプラン、現在の年収から、毎月無理なく支払える具体的な住宅ローンの返済プランを知りたいことでしょう。

住宅ローンを組んでマイホームを購入する場合、物件予算次第で借り入れが必要な金額は変わりますが、金利によっても毎月の返済額・総返済額(元金+利息の合計額)は大きく違ってくるため、住宅ローンの金利から利息総額を把握しておくことはとても重要です。

本記事では、借入金額ごとに算出した金利シミュレーションや、金利の計算方法を解説します。

住宅ローン契約前に本記事を読むことで、返済額を下げる方法や注意点についても理解でき、無理のない返済計画を立てられるでしょう。ぜひ最後までご一読ください。

住宅ローン返済額の計算方法

住宅ローンの返済方法は以下の2つがあります。大きな違いは元金の減り方です。

  • 1. 元利均等返済
  • 2. 元金均等返済

「元利均等返済」は、毎月の返済額は常に一定ですが、借り入れ当初は元金の減り方が緩やかで利息部分の割合が大きく、返済期間の経過とともに元金が減ります。

対して「元金均等返済」は、元金部分の返済額は返済時期にかかわらず常に一定で、返済が進むにつれて少しずつ利息分と毎月の返済額が減っていきます。

どちらの返済方法であっても、返済時期が早いと利息の占める割合が大きくなります。

また、同じ借入金額であれば、借り入れ当初の毎月返済額は「元利均等返済」よりも「元金均等返済」の方が多くなります。

以下では、それぞれの返済額の計算方法を具体的に見ていきましょう。

元利均等返済の計算方法

元利均等返済とは、返済開始から終了まで、毎月の返済額(元金+利息の合計額)が一定である返済方法です。

住宅ローンは借入残高に対して利息がかかる仕組みであるため、本来であれば、返済初期は利息を含めた返済額も多くなるものです。

一方で元利均等返済では、返済初期の返済額に占める利息の割合は大きいものの、返済期間にかかわらず返済額(元金+利息)は一定としているため、毎月の返済額を抑えられます。

その分、返済初期の元金の割合は小さく、借入残高が減るペースは遅くなってしまうことを理解しておきましょう。

元利均等返済では、最初に毎月の返済額を算出して、次に利息返済額を計算します。

  • 毎月の返済額
    借入金額×月利×(1+月利)^返済回数{(1+月利)^返済回数−1}
    ※「^」は累乗を示します
  • 利息返済額
    直前の借入残高×月利
  • 元金返済額
    毎月の返済額−利息額

毎月の返済額から利息返済額を差し引いた金額が、元金の返済額です。

元金均等返済の計算方法

元金均等返済とは、毎月の返済額のうち元金の返済額が一定となる返済方法です。

毎月の返済額は「利息+(一定の)元金」となるため、利息部分の金額は変動します。また、返済初期の返済額が最も大きくなります。

元金均等返済では元利均等返済に比べ、返済時期の早い段階から元金の返済が進むため、利息総額は抑えられるという特徴があります。元金均等返済における元金の返済額は、借入金額を返済回数で割って算出し、金額は返済期間内で一定です。

  • 元金返済額
    借入金額返済回数
  • 利息返済額
    直前の借入残高×月利
  • 毎月の返済額
    元金返済額+利息返済額

利息返済額は直前のローン残高に金利(月利)をかけて算出し、さらに元金返済額と利息返済額の合計が毎月の返済額となります。

住宅ローンの金利シミュレーション

「希望物件を購入したら、毎月の返済額はいくらになる?」「今の世帯年収から、無理のない毎月の返済額が知りたい」など、具体的な金額が気になりますよね。

「三井住友銀行の新規借入シミュレーション」を用いて見てみましょう。

  • 借入金額3,000万円
  • 借入金額4,000万円

(借入金額5,000万円、6,000万円、7,000万円はこの記事の最後に記載しています。)

借入金額3,000万円の場合

以下のシミュレーションはすべて、三井住友銀行の新規借入シミュレーションにて算出しています。

【固定金利特約型2年1.500%にて35年で返済していく場合】
元利均等返済 元金均等返済
毎月の返済額 91,855円 (初回)108,928円
年間返済額 1,102,260円 (1年目)1,301,245円
総返済額 38,579,100円 37,894,951円
総利息額 8,579,100円 7,894,951円
【固定金利特約型5年1.750%にて35年で返済していく場合】
元利均等返済 元金均等返済
毎月の返済額 95,573円 (初回)115,178円
年間返済額 1,146,876円 (1年目)1,375,262円
総返済額 40,140,660円 39,210,588円
総利息額 10,140,660円 9,210,588円
【固定金利特約型20年2.550%にて35年で返済していく場合】
元利均等返済 元金均等返済
毎月の返済額 108,054円 (初回)135,178円
年間返済額 1,296,648円 (1年目)1,612,119円
総返済額 45,382,680円 43,420,623円
総利息額 15,382,680円 13,420,623円

借入金額が3,000万円の場合、金利が1.1%異なると、毎月の返済額は元利均等返済の場合で16,932円、元金均等返済の場合で27,500円(初回)となります。

(2024年7月現在)

参考:新規借り入れシミュレーション|三井住友銀行

借入金額4,000万円の場合

以下のシミュレーションはすべて、三井住友銀行の新規借入シミュレーションにて算出しています。

【固定金利特約型2年1.500%にて35年で返済していく場合】
元利均等返済 元金均等返済
毎月の返済額 122,473円 (初回)145,238円
年間返済額 1,469,676円 (1年目)1,734,993円
総返済額 51,438,660円 50,525,021円
総利息額 11,438,660円 10,525,021円
【固定金利特約型5年1.750%にて35年で返済していく場合】
元利均等返済 元金均等返済
毎月の返済額 127,431円 (初回)153,571円
年間返済額 1,529,172円 (1年目)1,833,684円
総返済額 53,521,020円 52,279,195円
総利息額 13,521,020円 12,279,195円
【固定金利特約型20年2.550%にて35年で返済していく場合】
元利均等返済 元金均等返済
毎月の返済額 144,072円 (初回)180,238円
年間返済額 1,728,864円 (1年目)2,149,494円
総返済額 60,510,240円 57,892,530円
総利息額 20,510,240円 17,892,530円

借入金額が4,000万円の場合、金利が1.1%なると、毎月の返済額は元利均等返済の場合で22,576円、元金均等返済の場合で36,667円(初回)となります。

(2024年7月現在)

参考:新規借り入れシミュレーション|三井住友銀行

無理のない返済のために

住宅ローンの返済期間は、一般的に「35年」など長期にわたることが多いです。

その間、子どもの教育費や親の介護などで予期せぬ支出が続くことも考えられます。そのような場合ですと、住宅ローンの毎月の返済も厳しくなってしまうこともあるでしょう。

以下に紹介する3つの対策は、住宅ローン返済が厳しくなった時の対処法ではなく、事前に備えられる対策です。住宅ローン契約前にしっかり理解しておきましょう。

方法1.返済期間で調整する

返済期間の違いによって、金利が変わる金融機関があります。また、固定金利期間が短ければ短いほど金利は低くなります。

民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供する「フラット35」の全期間固定金利を例に見てみましょう。

フラット35では、借入期間21年以上35年以下では年利1.850%なのに対し、借入期間15年以上20年以下では年利1.460%に抑えられます。※2024年6月時点の最頻金利

さらに、住宅ローンの総利息額は以下の3要素で決まるため、返済期間が短縮されることで総返済額の軽減にもつながります。

  • 金利
  • 返済期間
  • 借入金額

一方で、返済期間を短くすることで総返済額は抑えられても、借入金額が同じであれば毎月の返済額は増えてしまう点に注意しなければなりません。

毎月の返済額が増えると、年収に対する返済比率が高くなります。返済比率は住宅ローン審査の重要項目の一つですので、結果として希望通りの借入金額が借りられなくなる可能性も懸念されます。

短期間で住宅ローンの返済が終れば、一般的に総返済額を抑えられたり、老後の心配は軽減するかもしれないですが、毎月の家計収支に影響があっても本末転倒になりますので、ライフプラン全体から無理のない返済計画で借入期間を設定しましょう。

参考:フラット20|フラット35新規ウィンドウでページを開きます

方法2.頭金を多めに用意する

頭金を多く入れることで審査に通りやすくなり、ローン商品によっては優遇金利の適用を受けられます。そして、物件購入予算に占める自己資金の割合が高いほど、借入金額が減り利息負担が軽減されます。なぜならば、住宅ローンの利息は借入金額に対して発生し、金利は融資率に大きく影響をされるためです。

融資率とは「購入費・建設費に対する住宅ローン借入金額を示す割合」であり、以下の計算式で求められます。

  • 融資率の計算式(%)
    住宅ローン借入金額÷マイホームの購入費・建設費×100%

住宅ローンで優遇金利を受けられる条件は金融機関によっても変わりますが、融資率90%を超えるか否かによって適用金利が異なり、超えた場合は金利が高く、審査もより慎重におこなわれるのが一般的です。

たとえば、フラット35で借入期間が21年以上35年以下の場合、以下のように金利が変わります。※2024年6月時点

融資率 90%以下 90%超
金利範囲 年1.850%〜年3.440%(最頻金利:年1.850%) 年1.960%〜年3.550%(最頻金利:年1.960%)

融資率を下げるためには、マイホームの購入費・建設費に対して住宅ローン借入金額の割合をできるだけ低くすることがポイントです。

つまり、頭金を多めに用意することが有益といえるのです。

参考:最新金利情報|フラット35新規ウィンドウでページを開きます

方法3.返済比率を下げる

金利を下げる直接的な要因ではないものの、返済比率を下げることも有益です。

返済比率とは「年収に占める年間返済額の割合」を指し、求める計算式は以下のとおりです。

  • 返済比率(%)
    年間のすべてのローン(借入)返済額÷年収×100
    ※「年間のすべてのローン(借入)」は住宅ローン以外の借り入れも含む

返済比率が低いほどゆとりのある返済計画を立てられ、理想的な返済比率は手取り年収の「20〜25%」といわれています。

返済比率が下がることで「余裕をもって返済できる」と見なされ、住宅ローン審査に通りやすくなるでしょう。また、審査評価項目の安定性・信頼性が高まることで、比較的低い金利での借り入れが叶いやすくなります。

返済比率を下げるための方法は、主に以下の2つです。

  • 他社借入を0にした後に住宅ローンを契約する
  • 配偶者などとの収入合算で住宅ローンを契約する

収入合算とは、契約者本人の年収に、配偶者や同居する父母・子の年収を合算することです。収入合算により総年収額が増えるため、返済比率の低下、借入可能額の増加につながります。

返済比率は、年収に対して返済可能な借入金額かを判断する住宅ローン審査の重要項目ですので、余裕を持って返済できるよう下げる工夫をしましょう。

変動金利の場合は返済シミュレーション通りにはならないことに注意

本記事内でご紹介した金利と返済額のシミュレーションは、あくまで「固定金利の場合」を想定した具体例です。

住宅ローンの変動金利では、市場金利に伴い半年に一度見直し・変動が実施されるため、金利動向次第では総返済額にも影響を及ぼします。

つまり、借入当初のシミュレーション通りの金額で返済を続けられるとは限らず、将来的な返済額の予測は不確定である点には留意しておきましょう。

とはいえ、見直しによって引き上げられた変動金利は即時に適用されるわけではなく、以下2つのルールがあります。

  • 5年ルール
    変動金利が上がっても、5年間は毎月の返済額が変わらない
  • 125%ルール
    利率の上昇により返済額が大きくなる場合でも、新返済額は前回までの返済額の125%を限度とします。(以降、10年目、15年目…と5年ごとに新返済額を同様に再計算)

ただし、一部のネット銀行ではこの2つのルールが設けられていないこともあるため、注意が必要です。

まとめ

住宅ローン返済において最も重要なことは、「無理のない返済計画」です。

マイホーム購入は人生で1番大きな買い物といわれています。

返済期間も長期にわたり借入金額が大きく、少しの金利差でも家計やライフプランに影響を与えるため、ご自身の家族構成やライフプランに合わせて、無理のない返済計画を検討しましょう。

金利プランの選択では、複数のパターンでシミュレーションをおこない、最終的な住宅ローン総返済額を考慮した上で、自分に合ったプランを選ぶことが重要です。

とはいえ、シミュレーションを試しても、ご自身のみでの判断は難しいですよね。

その際は金融機関やファイナンシャルプランナーなどへ相談し、専門家のアドバイスを受けた上で適切に判断することをおすすめします。

借入金額5,000万円の場合

以下のシミュレーションはすべて、三井住友銀行の新規借入シミュレーションにて算出しています。

【固定金利特約型2年1.500%にて35年で返済していく場合】
元利均等返済 元金均等返済
毎月の返済額 153,092円 (初回)181,547円
年間返済額 1,837,104円 (1年目)2,168,744円
総返済額 64,298,640円 63,157,566円
総利息額 14,298,640円 13,157,566円
【固定金利特約型5年1.750%にて35年で返済していく場合】
元利均等返済 元金均等返済
毎月の返済額 159,288円 (初回)191,964円
年間返済額 1,911,456円 (1年目)2,292,108円
総返済額 66,900,960円 65,350,291円
総利息額 16,900,960円 15,350,291円
【固定金利特約型20年2.550%にて35年で返済していく場合】
元利均等返済 元金均等返済
毎月の返済額 180,090円 (初回)225,297円
年間返済額 2,161,080円 (1年目)2,686,866円
総返済額 75,637,800円 72,366,990円
総利息額 25,637,800円 22,366,990円

借入金額が5,000万円の場合、金利が1.1%異なると、毎月の返済額は元利均等返済の場合で28,220円、元金均等返済の場合で45,833円(初回)となります。

(2024年7月現在)

参考:新規借り入れシミュレーション|三井住友銀行

借入金額6,000万円の場合

以下のシミュレーションはすべて、三井住友銀行の新規借入シミュレーションにて算出しています。

【固定金利特約型2年1.500%にて35年で返済していく場合】
元利均等返済 元金均等返済
毎月の返済額 183,710円 (初回)217,587円
年間返済額 2,204,520円 (1年目)2,602,495円
総返済額 77,158,200円 75,787,645円
総利息額 17,158,200円 15,787,645円
【固定金利特約型5年1.750%にて35年で返済していく場合】
元利均等返済 元金均等返済
毎月の返済額 191,146円 (初回)230,357円
年間返済額 2,293,752円 (1年目)2,750,530円
総返済額 80,281,320円 78,418,893円
総利息額 20,281,320円 18,418,893円
【固定金利特約型20年2.550%にて35年で返済していく場合】
元利均等返済 元金均等返済
毎月の返済額 216,108円 (初回)270,357円
年間返済額 2,593,296円 (1年目)3,224,245円
総返済額 90,765,360円 86,838,904円
総利息額 30,765,360円 26,838,904円

借入金額が6,000万円の場合、金利が1.1%異なると、毎月の返済額は元利均等返済の場合で33,864円、元金均等返済の場合で55,000円(初回)となります。

(2024年7月現在)

参考:新規借り入れシミュレーション|三井住友銀行

借入金額7,000万円の場合

以下のシミュレーションはすべて、三井住友銀行の新規借入シミュレーションにて算出しています。

【固定金利特約型2年1.500%にて35年で返済していく場合】
元利均等返済 元金均等返済
毎月の返済額 214,329円 (初回)254,166円
年間返済額 2,571,948円 (1年目)3,036,246円
総返済額 90,018,180円 88,420,189円
総利息額 20,018,180円 18,420,189円
【固定金利特約型5年1.750%にて35年で返済していく場合】
元利均等返済 元金均等返済
毎月の返済額 223,004円 (初回)268,750円
年間返済額 2,676,048円 (1年目)3,208,951円
総返済額 93,661,680円 91,489,989円
総利息額 23,661,680円 21,489,989円
【固定金利特約型20年2.550%にて35年で返済していく場合】
元利均等返済 元金均等返済
毎月の返済額 252,126円 (初回)315,416円
年間返済額 3,025,512円 (1年目)3,761,620円
総返済額 105,892,920円 101,313,364円
総利息額 35,892,920円 31,313,364円

借入金額が7,000万円の場合、金利が1.1%異なると、毎月の返済額は元利均等返済の場合で39,508円、元金均等返済の場合で実に64,167円(初回)となります。

(2024年7月現在)

参考:新規借り入れシミュレーション|三井住友銀行

2024年7月10日

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